トリニダード・トバゴ(読み)トリニダードトバゴ

百科事典マイペディア 「トリニダード・トバゴ」の意味・わかりやすい解説

トリニダード・トバゴ

◎正式名称−トリニダード・トバゴ共和国Republic of Trinidad and Tobago。◎面積−5128km2。◎人口−133万人(2011)。◎首都−ポート・オブ・スペインPort of Spain(4万人,2011)。◎住民−インド系40%,黒人40%,混血18%,白人1%,中国人など。◎宗教−カトリック29%,ヒンドゥー教24%,英国国教会11%,イスラム6%など。◎言語−英語(公用語)が大部分,ほかにヒンディー語など。◎通貨−トリニダード・トバゴ・ドルTrinidad and Tobago Dollar。◎元首大統領,アンソニー・トーマス・アキナス・カルモナ(2013年3月就任,任期5年)。◎首相−ローリー(2015年9月発足)。◎憲法−1976年8月発効。◎国会−二院制。上院(定員31,大統領の指名による,任期5年),下院(定員41,任期5年)。最近の選挙は2010年5月。◎GDP−239億ドル(2008)。◎1人当りGNP−1万3340ドル(2006)。◎農林・漁業就業者比率−10%(1997)。◎平均寿命−男66.4歳,女73.6歳(2013)。◎乳児死亡率−24‰(2010)。◎識字率−98.7%(2009)。    *    *中米,西インド諸島南端にあるイギリス連邦内の独立国。トリニダード島トバゴ島からなる。政治,経済の中心をなすトリニダード島はベネズエラオリノコ川河口部に近接北部山脈が走る。両島とも約50%が森林地帯。気候は熱帯性。石油(英米系資本が支配)の産が重要で,天然ガス天然アスファルトも産する。主要農産物はサトウキビ。 1498年コロンブスが到達し,トリニダード島は16世紀にスペイン領となったが,1802年英領に移行した。トバゴ島も19世紀初頭に英領となり,1888年両島を合わせて一植民地を形成した。スペイン領時代から黒人奴隷,奴隷解放後はインド人労働者がサトウキビなどの農園に導入された。第2次大戦後,エリック・ウィリアムズらが独立運動を展開,1962年8月イギリス連邦内で独立し,1976年8月共和制に移行した。1995年には同国で初めてのインド系首相(パンデー)が誕生した。
→関連項目ピッチ[湖]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「トリニダード・トバゴ」の解説

トリニダード・トバゴ
Trinidad and Tobago

カリブ海,小アンティル諸島のなかで最も南アメリカ本土に近い島々よりなる共和国。1498年コロンブスが第3回航海で初めて接触したが,スペイン植民地のなかでは僻地であったため,主に英仏間で争われた。トリニダードは1802年,トバゴは14年,イギリス領に確定した。植民地時代は砂糖の産地として経済的に重きをなし,1910年以後は石油の生産も行われている。1888年両島をあわせてイギリス領植民地となり,1962年イギリス連邦内の立憲君主国として独立,76年共和制に移行。人口構成では黒人とインド系人がほぼ同比率を占めるのが特色。言語は英語。

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