トバゴ島(読み)トバゴトウ(その他表記)Tobago

翻訳|Tobago

デジタル大辞泉 「トバゴ島」の意味・読み・例文・類語

トバゴ‐とう〔‐タウ〕【トバゴ島】

Tobago》西インド諸島南東部、小アンティル諸島南端にあるトリニダードトバゴの島。首都ポートオブスペインがあるトリニダード島北東約30キロメートルに位置する。山がちな火山島降水量が多く、森林におおわれる。カカオ・コーヒー・ココナツを産する。周囲サンゴ礁に囲まれ、観光保養地が多く点在する。

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改訂新版 世界大百科事典 「トバゴ島」の意味・わかりやすい解説

トバゴ[島]
Tobago

西インド諸島南東端のトリニダード島の北東32kmにある島。トリニダード島とともにトリニダード・トバゴを構成する。面積300km2。人口5万4084(2000)。南西から北東に山脈が走り著しく起伏に富む。海岸線は湾入する部分が多く,南西部はサンゴ礁が棚状の地形をつくっていて,ブックー・リーフBuccoo Reefがある。北東には有名な極楽鳥島(小トバゴ島)がある。熱帯気候区に属し,山稜部では降水が多いが,1~5月の乾季には南西部は干ばつに襲われやすい。カカオ,コーヒー,ココナツ,マホガニーチークなどを産する。1498年コロンブスにより〈発見〉された。
トリニダード・トバゴ
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トバゴ島」の意味・わかりやすい解説

トバゴ島
とばごとう
Tobago

カリブ海南東部、ベネズエラ北東沖にある島。面積303平方キロメートル、人口5万4500(2001推計)。トリニダード島の北北東35キロメートルに位置し、地質構造の点ではトリニダード島北部の山脈の延長部分にあたる。山がちの島で、最高点は610メートル。降水量が多く、山地は森林に覆われる。農業が主産業で、ココアココナッツが主要輸出品である。極楽鳥(フウチョウ)とサンゴ礁が観光の対象となり、観光・保養客が増加している。1498年コロンブスが到達、1616年にイギリス人が入植したが、1814年イギリスが領有するまではオランダやフランスの領土であった。1889年にトリニダード島とともにイギリスの一つの植民地となり、1962年にトリニダード・トバゴとして独立した。

[菅野峰明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トバゴ島」の意味・わかりやすい解説

トバゴ島
トバゴとう
Tobago Island

西インド諸島東部,小アンティル諸島南東端部にある島。南西約 30kmにあるトリニダード島とともにトリニダード・トバゴ共和国を構成。北東-南西方向に延びる細長い島で,面積 300km2。中央部を島の方向に沿って山脈が走り,最高点 579m。南西部はサンゴ質堆積物から成る平野で,沿岸にはサンゴ礁が発達。中心都市スカーバラ。 1498年コロンブスの「発見」時にはインディオのカリブ族が住んでいたが,16世紀末ヨーロッパ人が訪れたときは無人島となっていた。その後長い間イギリス,フランス,スペイン,オランダなどの係争地となり,植民地としての開発が遅れた。本格的な開発が始ったのは 1781年フランス人が占領したのちで,サトウキビを中心にニクズク,ワタなどの栽培が行われた。 1814年最終的にイギリス領となり,バルバドス総督の治下におかれた。 89年トリニダード島に合併され,99年同島とともに単一の植民地となり,1962年独立。カカオ,バナナを栽培するが,主産業は観光。主要都市はスカーバラ Scarborough。人口5万 282 (1990推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のトバゴ島の言及

【トリニダード・トバゴ】より

…正式名称=トリニダード・トバゴ共和国Republic of Trinidad and Tobago面積=5128km2人口(1996)=126万人首都=ポート・オブ・スペインPort of Spain(日本との時差=-13時間)主要言語=英語通貨=トリニダード・トバゴ・ドルTrinidad and Tobago Dollarカリブ海東部,西インド諸島の最南端にあり,ベネズエラの対岸に浮かぶトリニダード島とその北東32kmに位置するトバゴ島からなる共和国。1498年5月30日,コロンブスが第3次航海の際トリニダード島を〈発見〉し,アリポ山などの3峰を見てトリニダード(スペイン語で〈三位一体〉の意)と名づけた。…

※「トバゴ島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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