ナゴルノカラバフ(英語表記)Nagorno-Karabah

デジタル大辞泉 「ナゴルノカラバフ」の意味・読み・例文・類語

ナゴルノ‐カラバフ(Nagorno-Karabah)

アゼルバイジャン共和国に属する自治州。中心都市ステパナケルト。アルメニア人が多く居住しており、ソ連時代から民族紛争がたびたび起こっている。
[補説]1992年、共和国として独立自治を宣言するも、アゼルバイジャン・アルメニアは認めず、同地の帰属をめぐって2国間の衝突激化。1994年の停戦後も和平交渉は難航し、2020年に再び大規模な武力衝突が発生。停戦は合意されたが根本的解決には至っていない。

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改訂新版 世界大百科事典 「ナゴルノカラバフ」の意味・わかりやすい解説

ナゴルノ・カラバフ
Nagorno-Karabakh

アゼルバイジャン共和国内の自治州。面積4400km2,人口14万6000(2003)。州都ハンケンディ(1991年ステパナケルトを改称)。〈ナゴルノ〉は山地の意。住民の76%(1979年センサス)を占めるアルメニア人が,自治州のアルメニア共和国への帰属替えを求めていた。ソ連邦解体後,ナゴルノ・カラバフも共和国独立を宣言し,アルメニア,アゼルバイジャン両共和国間の激しい紛争が続いた。94年5月ロシアの仲介により停戦合意がなされた。
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世界大百科事典(旧版)内のナゴルノカラバフの言及

【アゼルバイジャン】より

…北は大カフカス山脈の天険とダゲスタン地方,西はグルジアとアルメニアの両共和国,東はカスピ海に接し,南のアラス(アラクス)川とタリシ山脈を挟んでイラン領アゼルバイジャンと対している。国内にはナヒチェバン自治共和国(1924形成)とナゴルノ・カラバフ自治州(1923設置)があり,国内は行政上59地区,11都市に分けられている。民族構成はアゼルバイジャン人90%,ダゲスタン諸族3.2%,ロシア人2.5%,アルメニア人2.3%,その他2%である(1995推定)。…

※「ナゴルノカラバフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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