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ニッケルカルボニル ニッケルカルボニルnickel carbonyl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニッケルカルボニル
nickel carbonyl

化学式 Ni(CO)4 。無色揮発性の液体で,猛毒融点-25℃,沸点 43℃,比重 1.31。空気中では酸化され,約 60℃で爆発する。臨界温度約 200℃,臨界圧力約 30気圧。アルコール,ベンゼンクロロホルムアセトン四塩化炭素可溶。燃焼するとすす状のニッケル細粉を生じるので,この反応はモンド法としてニッケル精錬に利用されている。レッペ反応,オキソ反応などの触媒,ガソリンのアンチノック剤などに用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ニッケルカルボニル【nickel carbonyl】

ニッケルに一酸化炭素が配位した錯体。純ニッケルカルボニル分子としてNi(CO)4のみが知られ,純ニッケルカルボニルイオンには[Ni2(CO)6]2-,[Ni3(CO)8]2-,[Ni4(CO)9]2-などがある。このほか他の配位子を含む多数の誘導体がある。
テトラカルボニルニッケル(0)]
 化学式Ni(CO)4。1890年モンドL.Mondらにより最初の金属カルボニルとして発見された。工業的にはニッケル製錬の中間体として大量に得られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニッケルカルボニル
にっけるかるぼにる
nickel carbonyl

ニッケルの一酸化炭素錯体。テトラカルボニルニッケル(O)が知られている。最初の金属カルボニルとして1890年、ドイツ生まれのイギリスのモンドLuding Mond(1839―1909)によって発見された。酸化ニッケルを新しく還元してつくった金属ニッケルに60℃で一酸化炭素を作用させると得られる。揮発性、可燃性の無色の液体で、固体状態では針状結晶。水にはほとんど溶けないが、ベンゼン、エーテル、クロロホルムなどには溶ける。60℃以下では安定であるが、約200℃で黒色粉末状の金属ニッケルと一酸化炭素とに分解する。
      200℃
  2Ni(CO)4―→Ni+2C+CO2
 この反応は純粋なニッケルの工業的製造に利用される。急に熱すると分解して爆発する。きわめて毒性が強いので吸入しないようにするなど十分に注意を要する。[鳥居泰男]

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