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ニュートリノ振動

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ニュートリノ振動

ニュートリノは、星やわれわれの体など宇宙に存在する物質を作る素粒子の一つ。電子ニュートリノ、ミューオンニュートリノ、タウニュートリノの3種類があり、飛行中に種類が入れ替わるのが「ニュートリノ振動」。梶田さんは実験装置スーパーカミオカンデなどを使い、来る方向と数を正確に測ることで振動現象を証明した。振動が起きることは、ニュートリノが質量を持つことを意味する。質量はゼロとしていた従来の理論の書き換えを迫る発見となった。

(2016-04-22 朝日新聞 朝刊 東特集M)

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デジタル大辞泉の解説

ニュートリノ‐しんどう【ニュートリノ振動】

ニュートリノが質量をもつことで、ニュートリノの種類(電子ニュートリノμニュートリノτニュートリノ)が変わる現象。昭和37年(1962)、牧二郎、中川昌美、坂田昌一が提唱した。平成10年(1998)、梶田隆章らの観測により、宇宙素粒子観測装置スーパーカミオカンデ大気ニュートリノ振動が検出され、質量をもつことが確実となった。太陽から飛来するニュートリノの数が核融合理論と一致しないという太陽ニュートリノ問題もこの現象により説明することができる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニュートリノ振動
ニュートリノしんどう
neutrino oscillation

ニュートリノが生成され空間内を移動しているときに,その種類がたえず入れ替わっているという現象。かつて質量がないと考えられていたニュートリノに微小な質量があることを示している。ニュートリノはその発生源となる粒子に対応して,電子ニュートリノ(νe),μニュートリノ(νμ),τニュートリノ(ντ)に分類されるが,この発生メカニズムによる分類と質量による分類にずれがあるために起こる現象である。理論的には 1962年に牧二郎らによって予測されていたが,1998年以降実験的に明らかにされた。これまで,太陽からのニュートリノの地球での観測,大気中で宇宙線により発生するニュートリノの地球の反対側での観測,原子炉で発生するニュートリノの観測,加速器で発生するニュートリノの,距離が大きく異なる 2ヵ所での観測などがなされた。日本のカミオカンデ,カムランド,高エネルギー加速器研究機構 KEKなどで行なわれた実験の寄与も大きい。太陽で発生している種類のニュートリノνeの地上での観測量がなぜ予想の 3分の1程度なのかという長年の疑問も,ニュートリノ振動によって解決した。

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