ハッカー

デジタル大辞泉 「ハッカー」の意味・読み・例文・類語

ハッカー(hacker)

コンピューターコンピューターネットワークに精通した人。高い技術力や豊富な知識をもち、プログラムを解析して巧妙に改良したり、ネットワーク安全性を検証したりする者をさす。→ハッキング
[補説]コンピューターに侵入し、悪意の強い不正行為を行う者は、クラッカーとよんで区別することが多い。

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共同通信ニュース用語解説 「ハッカー」の解説

ハッカー

本来はコンピューターの高度な知識を持つ技術者という意味だったが、近年では企業などのセキュリティーを突破して機密情報を盗み出す犯罪者の意味で使われている。「切り開く」という意味の英語「HACK(ハック)」が語源とされる。盗んだ情報を闇サイトで売買して利益を得ているが、軍や公安当局から仕事を請け負い、外国防衛産業などに対してサイバー攻撃したり、それに反撃したりするケースが増えている。

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精選版 日本国語大辞典 「ハッカー」の意味・読み・例文・類語

ハッカー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] hacker )
  2. コンピュータに精通し、熱狂的な関わり方をする人。コンピュータのマニア
  3. 通信回線を通して不法に他のコンピュータシステムへ侵入したり、内部データやプログラムを破壊したりする人。クラッカー。

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百科事典マイペディア 「ハッカー」の意味・わかりやすい解説

ハッカー

コンピューターの知識を最大限活用して楽しむ人,という意味の隠語として,1960年代,米国マサチューセッツ工科大学の学生たちの間で生まれた言葉。同大学のジョゼフ・ワイゼンバウム教授が使ったことから有名になったが,後にネットワークを経由して他のコンピューターに侵入しデータを盗んだり破壊したりするマニアックで悪質なユーザーをいうようになり,こうした被害は社会的な問題にもなった。最近ではこの種の悪質なユーザーを表すのにクラッカーcrackerという言葉を使い,ハッカーは本来の意味で使うことが多い。また,高いレベルのハッカーをグールーguru,最高レベルのハッカーをウィザードwizardともいう。→コンピューター関連犯罪サイバー犯罪
→関連項目アノニマスコンピューターウイルス

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハッカー」の意味・わかりやすい解説

ハッカー
hacker

コンピュータとネットワークに関する卓越した技術と強い関心をもつ人。インターネットの技術コミュニティ IETF; Internet Engineering Task Forceは「システム,コンピュータ,特にコンピュータ・ネットワークの内部動作を細かく理解することに喜びを見出している人」と定義している。1980年代,コンピュータ・ネットワークを通じて政府,企業,研究機関などのコンピュータシステムサーバに侵入し,データの盗用や破壊,書き換えを行なう者が現れ,犯罪的行為にかかわる者を総称してハッカーと呼ぶようになった。しかしそのような反社会的な行動をとる者はハッカーと区別してクラッカー crackerと呼ばれる。コンピュータシステムに不法に侵入した者は,日本では不正アクセス行為の禁止等に関する法律により処罰される。(→コンピュータ犯罪

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IT用語がわかる辞典 「ハッカー」の解説

ハッカー【hacker】

コンピューターの専門的な知識や技術に通じる者の総称。元は高度な専門知識を活かしてコンピューターシステムやネットワークの弱点を見つけたり指摘したりする者を指した。◇不正アクセスなどが社会問題となってからは、専門知識を悪用して他のコンピューターに侵入し、ファイルを改ざんしたり破壊したりする者は、「クラッカー」と呼んで区別する場合が多い。⇒ハッキング

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ハッカー」の解説

ハッカー

コンピューターについての深い専門知識を持ち、寝食を忘れるほどのめり込んでいる人。コンピューターのプログラムを改造できるほどの高い知識を持つ。本来は、優れたプログラムを世の中に多く発表した人たちのことで、コンピューターに精通した人物への尊称として使われる言葉。技術を悪用して、システムやネットワークに侵入し、データを改ざんしたり破壊したりする犯罪者を指して使うと、嫌悪感を持つ人もいる。ハッカーと違法行為をする人とをはっきり区別するために、犯罪者をクラッカーと呼ぶことがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハッカー」の意味・わかりやすい解説

ハッカー
はっかー
hacker

技術的興味からコンピュータにのめり込んでいて、高度なコンピュータ技能と知識をもつ人のこと。本来は優れた人をさす言葉だったが、コンピュータシステムを破壊する人は高度なコンピュータ技術と知識を必要とすることから、一部のマスコミがその意味を誤用し、正しくはクラッカー crackerとよぶべき悪意をもってコンピュータシステムを破壊する人をハッカーとよぶ場合も多い。

[中島由弘]

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とっさの日本語便利帳 「ハッカー」の解説

ハッカー

正しくは、コンピューターの知識に長けた人物のこと。「ハック」とはもともと「切り刻む」「うまくやる」という意味のことばだったが、コンピューターシステムを細部まで切り開いて使いこなす人物、という意味に転化した。コンピューターを使いこなす技術の中に、本来利用権のないシステムに侵入する技術も含まれていたことから、現在は「コンピューターに不法侵入するもの」というマイナスの意味で使われることが多くなった。

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知恵蔵 「ハッカー」の解説

ハッカー

ハッキングを行う、もしくは行う能力のある人物のこと。ハッキングとは、システムの構造を理解するために解析する行為で、本来悪い意味ではない。しかし、解析の過程でネットワークやコンピューターの不正利用を行うことが多く、そうした不正利用者をハッカーと呼ぶようになってしまった。元来の意味でのハッカーを擁護する立場からは、クラッカー(破壊者)などの呼称が使われるが、定着していない。

(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

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DBM用語辞典 「ハッカー」の解説

ハッカー【hacker】

コンピュータ・ネットワークのセキュリティ・システムに侵入しようと挑戦するユーザのこと。「ハッカー」は本来コンピュータを技術的に使いこなす達人のことで、一般には不法侵入をイメージする人が多い。そこで、最近は、被害を与えることを目的とした者を「クラッカー」と呼び「ハッカー」と区別されつつある。

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パソコンで困ったときに開く本 「ハッカー」の解説

ハッカー

インターネットで悪事を働く人を指すことが多いですが、もとはコンピュータに関する深い知識と技術力をあわせもった人のことです。

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世界大百科事典(旧版)内のハッカーの言及

【情報セキュリティ】より

…このような行為を行うものを総称してクラッカーcrackerという。 ハッカーhackerとクラッカーを混同する場合が多いが,コンピューターの世界においてのハッカーとは,コンピューターに熱中してのめり込み,コンピューターシステムの細部にわたるまで理解しているようなエキスパート中のエキスパートである者をさす。クラッカーは自身をハッカーと呼ぶ場合があるが,それはコンピューターのエキスパートであるハッカーという名前を僭称しているに過ぎない。…

※「ハッカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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