サーバ(読み)さーば(英語表記)Umberto Saba

日本大百科全書(ニッポニカ) 「サーバ」の意味・わかりやすい解説

サーバ
さーば
Umberto Saba
(1883―1957)

イタリアの詩人。本名ウンベルト・ポーリ。母方はユダヤ系。誕生直前に両親が離婚。生活を支えるために、早くから船員志願兵となるが、結婚後、トリエステに古書店を開き、詩作に沈潜する。ファシスト政府の人種法制定に伴って、一時、パリへ逃れるが、まもなく帰国して、フィレンツェローマに隠れ住む。こうした宿命を担いながら、サーバはその人生の途次で出会った人々や、故郷トリエステの町や、さまざまな事物を、あたかも自伝を書くように、叙情詩に綴(つづ)った。その詩は、ときに意識の流れやフロイトの精神分析の方法を取り入れることはあっても、けっして難解ではなく、鋭い感覚と深い思惟(しい)を背後に潜ませた、平明かつ簡潔なことばで綴られている。初期の詩から次々に発表された作品は『叙情詩集』(1961)に集大成されている。ほかに『「叙情詩集」の歴史と年代記』(1958)などがある。

[川名公平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サーバ」の意味・わかりやすい解説

サーバ
server

LANを管理するコンピュータ。サーバにはネットワーク全体で使用するプリンタハードディスクがつながっており,個々のコンピュータ (クライアント) の要求に応じて印刷ファイル管理,通信を行なう。パーソナル・コンピュータ用 LANのような小規模システムでは1台のコンピュータがすべての機能を兼用するが,印刷用のプリントサーバ,ファイルを蓄積するファイルサーバなど,機能別に複数のサーバを用意する場合もある。サーバを設置すると,各クライアントのコンピュータごとに周辺機器を用意せずにすみ,文書やデータの共有が可能だが,システムが複雑になり,専門の管理者が必要となる。

サーバ
Saba, Umberto

[生]1883.3.9. トリエステ
[没]1957.8.25. ゴリツィア
イタリアの詩人。本名 Poli。母方がユダヤ系のため,ファシズム時代には難を逃れてパリ,ローマに住んだこともあるが,生涯の大半をトリエステの中心街にある古書店主として過した。詩風はやや古く,ペトラルカ,レオパルディの手法を受継ぎ,現代に生残った最大の抒情詩人といわれる。主著は,1900~45年の代表作を収録した抒情詩集『カンツォニエーレ』 Canzoniere (1945) ,『カンツォニエーレの作詩を回顧して』 Storia e cronistoria del "Canzoniere" (48) ,死後に発見された自伝小説エルネスト』 Ernesto (75) 。

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