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ハーシュコ ハーシュコHershko,Avram

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハーシュコ
Hershko,Avram

[生]1937.12.31. ハンガリー,カルツァグ
イスラエルの生化学者。 1965年エルサレムのヘブライ大学ハダサー医科大学を卒業,1969年に博士号を取得した。 1972年からイスラエル工科大学 (テクニオン) に勤務し,1998年教授に就任した。 1970年代後半から 1980年代前半にかけて,蛋白質合成の研究が主流のなかで分解について研究を行ない,ユビキチンという小さな蛋白質が不要となった蛋白質に結合し,プロテアソームという酵素によって分解されるしくみを発見した。 2000年アルバート・ラスカー医学研究賞受賞。 2004年,ともに研究を行なったアーロン・チカノバー,アーウィン・ローズとともにノーベル化学賞を受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハーシュコ
はーしゅこ
Avram Hershko
(1937― )

イスラエルの生化学者。ハンガリー生まれ。ヘブライ大学を卒業後、同大学で医学博士号を取得。アメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)を経てイスラエル工科大学教授。
 タンパク質の分解過程に興味をもち、1970年代からチカノバー、I・ローズとともにそのメカニズムを追跡していた。その過程で、タンパク質の分解はユビキチンという小さなタンパク質がアデノシン三リン酸(ATP)によって活性化することを発見し、続いて不要なタンパク質と結合して分解させることを解明した。また、ユビキチンが介在するタンパク質分解は、細胞の修復、分化、生成したタンパク質の質的コントロール、免疫システムにも関与していることを発見した。このシステムがうまく働かなくなると、子宮頸癌(しきゅうけいがん)、嚢胞(のうほう)性繊維症、パーキンソン病などが引き起こされることもわかってきたため、こうした疾患を治療する薬剤の開発に有力な情報を与えることにつながった。
 チカノバーとともに、1970年代からこのテーマに絞って研究を重ね、多くはサバティカル休暇(研究などのための長期休暇)で訪問したアメリカのフィラデルフィアにあるフォックス・チェイス癌センターのローズと共同研究で成果をあげた。この3人は2004年に、「ユビキチンの媒介するタンパク質分解の発見」によりノーベル化学賞を共同受賞した。[馬場錬成]

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