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バイナリー発電 ばいなりーはつでん Binary Cycle Generation

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知恵蔵miniの解説

バイナリー発電

地熱を利用した発電方式の1つ。地下からの蒸気と熱水という2つ(バイナリー)の熱サイクルで低沸点の媒体を気化させ、その蒸気でタービンを回して発電する。沸点の低い媒体を用いることで、低温の蒸気や熱水も媒体の加熱源として活用できる。蒸気と熱水を併用するため発電効率が高く、環境に優しいことも特徴。国内の電力会社では九州電力が発電設備を運営している。また、近年は温泉水で発電する小型の発電設備に注目が集まり、導入を検討する温泉地も増えている。

(2013-4-10)

出典|(株)朝日新聞出版発行
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デジタル大辞泉の解説

バイナリー‐はつでん【バイナリー発電】

地熱発電の方式の一つ。アンモニアペンタンなどの沸点が低い熱媒体を熱水で沸騰させ、タービンを回して発電する。50度程度の温度差があれば発電可能。大分県の八丁原発電所が採用し、日本最大の出力をもつ。バイナリーサイクル発電。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイナリー発電
ばいなりーはつでん
binary cycle power generation

地熱発電方式の一つ。一般に地熱発電は地下から取り出した高温・高圧の蒸気をそのまま用いてタービンを回し発電するのに対し、バイナリー発電では水よりも沸点の低い媒体(ペンタンイソブタン代替フロンアンモニア水など)を加熱・蒸発させ、その蒸気でタービンを回す発電方式である。加熱源系統と媒体系統、二つの熱サイクルを利用することからバイナリー発電、あるいはバイナリーサイクル発電とよばれる。発電設備が比較的小型で、小規模の発電事業に向いている。また、50~60℃程度の温水も加熱源として利用できるため、温泉資源が多い日本の国産エネルギーとして今後の拡大が見込まれている。温泉の湯を利用した発電については、温泉バイナリー発電、温泉発電ともよばれる。
 アメリカの地熱エネルギー協会(GEA:Geothermal Energy Association)によると、2012年時点で世界の地熱発電設備容量の約3割を占めているアメリカでは、地熱発電におけるバイナリー発電の設備容量が約2割あるのに対し、日本はインドネシア、アメリカに次ぎ世界第3位の地熱資源量を有しているものの、地熱発電設備容量ではアメリカの2割以下、世界第8位(2010)にとどまり、バイナリー発電設備の利用もきわめて低水準にある。日本最大の地熱発電所である九州電力八丁原(はっちょうばる)発電所(大分県)が2006年(平成18)からようやくバイナリー発電所の営業運転を始め、鹿児島県の霧島国際ホテルには自家発電装置があるものの、これまでバイナリー発電は積極的には開発されなかった。
 産業技術総合研究所が行った地熱資源量調査では、国内で有望とみられる加熱源をバイナリー発電にあてた場合、発電量は中型の原子炉8基分にあたる833万キロワットに上ると試算されている。今後は温泉を利用した小規模の発電設備を導入するケースが増えると予測され、経済産業省は電気事業法の施行規則を改正し、2011年3月、出力が300キロワット未満のバイナリー発電施設に限り、ボイラー・タービンの主任技術者選任などを不要とした。さらに、環境省は、温泉地が多い自然公園内における地熱発電の規制緩和を2012年3月に行い、国立・国定公園内の普通地域と、第2種・第3種特別地域での開発を可能にした。これにより、国立公園で初めてとなる福島県福島市の土湯温泉や、大分県由布(ゆふ)市の由布院(ゆふいん)温泉などで、温泉利用のバイナリー発電の開発が進んでいる。また、国内メーカーは大規模プラント向けの大型設備を中心に生産してきたが、規制緩和を背景にして国内の小型バイナリー発電設備にも目を向け始めた。[編集部]

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