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バルバドス Barbados

翻訳|Barbados

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バルバドス
Barbados

正式名称 バルバドス。
面積 430km2
人口 27万7000(2011推計)。
首都 ブリッジタウン

西インド諸島東部,小アンティル諸島東端にある島国。弧状に連なるウィンドワード諸島から東に約 150km離れて位置する。サンゴ礁に囲まれた比較的低平な島で,最高峰は中北部のヒラビー山 (337m) 。ほぼ全島がサンゴ質石灰岩に覆われているが,北東部では削剥され,険しい地形を示す。熱帯気候に属し年平均気温 26.5℃であるが,12月~5月の乾季には北東貿易風の影響で快適である。年降水量は約 1500mmであるが,地域差が大きい。住民の約 80%は黒人。公用語は英語。古くはインディオのアラワク族が住んでいたと考えられるが,17世紀初めイギリス人が上陸したときは無人島であった。領有を宣言したイギリス人はサトウキビ栽培のため大量の奴隷を導入,島の人口が急速に増加した。 1834年奴隷制が廃止されたが,バルバドスでは不在地主が比較的少なく,また解放奴隷の行く先がなかったことから,経済はあまり大きな打撃を受けず,少数のプランターや商人による独占が続いた。しかしその後1世紀の間に,次第に民主制が成長。 1942~58年には西インド諸島開発福祉機構の本部がおかれ,1958年成立した西インド諸島連邦へ初代首相を送り込んだ。 1966年 11月 30日独立し,イギリス連邦の構成国となった。古くからのサトウキビ栽培と製糖,その副産物であるラム酒,糖蜜の製造が盛んであるが,砂糖の世界的需要低迷もあって,近年観光業の発展が著しく,1960年代以降は国家経済において最も重要な地位を占めるようになってきている。海島綿の栽培,衣料や製陶などの軽工業,漁業など,産業の多角化も進められている。島内交通路としてはブリッジタウンを中心とする道路網が整備され,海路,空路によりカリブ海諸島をはじめヨーロッパやアメリカ合衆国と結ばれている。

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デジタル大辞泉の解説

バルバドス(Barbados)

カリブ海東部、小アンティル諸島東部にあるバルバドス島を占める共和国。首都ブリッジタウン。サトウキビ栽培が盛んで、砂糖・ラム酒を産する。もと英国領から、英連邦の一員として1966年独立。人口29万(2010)。

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百科事典マイペディアの解説

バルバドス

◎正式名称−バルバドスBarbados。◎面積−430km2。◎人口−28万人(2010)。◎首都−ブリッジタウンBridgetown(12万人,2011)。

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世界大百科事典 第2版の解説

バルバドス【Barbados】

正式名称=バルバドスBarbados面積=430km2人口(1996)=27万人首都=ブリッジタウンBridgetown(日本との時差=-13時間)主要言語=英語通貨=バルバドス・ドルBarbados Dollar西インド諸島の東端,ウィンドワード諸島の東方160kmにあるバルバドス島から成る独立国。スペイン人がこの島を〈発見〉した際,一面に野生していた〈イゴス・バルブドスhigos barbudos(ヒゲイチジク)〉にちなんで名づけられた。

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大辞林 第三版の解説

バルバドス【Barbados】

カリブ海、小アンティル諸島の南東端、バルバドス島を領土とする国。砂糖を産する。1966年イギリスから独立。住民は黒人。主要言語は英語。首都ブリッジタウン。面積430平方キロメートル。人口30万( 2005)。正称、バルバドス。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バルバドス
ばるばどす
Barbados

中央アメリカのカリブ海東部、小アンティル諸島中のウィンドワード諸島の東端にある島国。面積430平方キロメートル、人口27万4000(2006年推計)、27万4000(2011年推計)。首都はブリッジタウンBridgetown(人口5400、2001年推計)。
 島は褶曲(しゅうきょく)した堆積(たいせき)岩の上部に形成された石灰岩の何段もの段丘からなり、中央部には最高峰のヒラビー山(336メートル)がある。気候は熱帯性であるが、北東貿易風の影響を受けて比較的しのぎやすい。12~5月が乾期であり、6~11月の雨期には十分な降水量があるが、雨水はすぐに石灰岩の風化した土壌に浸透するので大きな川はない。降水量は海岸地域よりも中央部のほうが多い。島の南部では年降水量は約1600ミリメートル、1月の平均気温は25℃、7月の平均気温は27℃である。[菅野峰明]

歴史

1536年ポルトガル人ペドロ・ア・カンポスによって「発見」された。1627年イギリス人が島を占領し、1639年には新世界(南北アメリカ)で第三番目の議会を創設した。18世紀にはアフリカから黒人奴隷を導入し、プランテーションでサトウキビ栽培が行われた。バルバドス総督は、この島の西に連なるウィンドワード諸島のイギリス領を統治してきたが、1855年にはほかの島々と分離し、一単位の植民地となった。1834年に奴隷制は廃止されたが、その後も白人のプランテーション所有者が政権を握っていた。1937年に黒人住民が暴動を起こし、1951年には普通選挙制が導入された。1958年ジャマイカなどとともに西インド諸島連邦を形成し、1961年に内政自治権を獲得したが、1962年には西インド諸島連邦は解体した。1966年11月30日イギリス連邦の一員として独立した。[菅野峰明]

政治・経済

イギリス国王(2012年3月時点で女王エリザベス2世)を元首とする立憲君主国で、女王の任命する総督が元首の権限を代行している。国会は上院と下院の二院制で、上院は総督が任命する21人の議員から構成され、下院は5年ごとの統一選挙によって選出される30人の議員(1999年の総選挙までは28人)からなる。ともに任期は5年。行政権を行使する内閣は、首相と、首相の推薦により総督が任命する5人以上の大臣で構成される。首相は、下院で過半数を占める政党の党首が総督によって任命される。バルバドス労働党(BLP=Barbados Labour Party)と民主労働党(DLP=Democratic Labour Party)が二大政党であるが、いずれも民主社会主義政党であり、政情は安定している。1994年の選挙で、民主労働党政権にかわってバルバドス労働党が政権の座についた。1999年1月の総選挙でもバルバドス労働党が28議席中26議席を獲得、政権を維持したが、2008年の総選挙では民主労働党が14年ぶりに政権を奪還した。
 商品作物としてのサトウキビが西インド諸島のなかで最初に栽培された所であり、現在でもサトウキビ・プランテーション農業が経済の重要な部門である。サトウキビ・プランテーションは全耕地面積の半分以上を占める。プランテーションでのサトウキビ栽培は、安く豊富な労働力を利用することができるため、機械化は進んでいない。
 工業は、サトウキビを原料とする砂糖、ラム酒の製造が中心であり、ほかに飲・食料品工業がある。また温暖な気候と美しい砂浜、整った観光施設によって北アメリカから多くの観光客をひきつけている。観光客は1960年代から1970年代にかけて急増し、観光業は重要な産業となった。その後、経済活動が多角化し、軽工業と観光がGDPの4分の3を占めるようになった。バルバドスは西インド諸島の国々のなかでは1人当り所得が高い。また、オフショアバンキング(税金がゼロかあるいはきわめて安い国に銀行口座をもったり、投資したりすること)や情報サービスが重要な外貨獲得産業となっている。就業人口の75%は商業、サービス業などの第三次産業に従事し、農業就業人口はわずか10%にすぎない(1996)。おもな貿易相手国はトリニダード・トバゴで、ついでアメリカ、イギリスである。通貨はバルバドス・ドル(BDドル)。[菅野峰明]

社会・文化

430平方キロメートルの国土に約29万人の国民が住み、人口密度は1平方キロメートル当り666人に達し、西インド諸島ではもっとも高い。住民はアフリカ系がもっとも多く(90%)、ついで混血(5%)、白人(5%)となっている。公用語は英語である。長い間、イギリスの植民地であったため、イギリス的な文化が一般的である。5歳から16歳の初等・中等教育は義務教育であり、国民の識字率はきわめて高い。ウエストインディーズ大学の分校とコドリングトン大学神学部がある。宗教はキリスト教徒が多く国民の約40%がイギリス国教会で、ほかにカトリック、プロテスタントもいる。[菅野峰明]

日本との関係

日本は、1966年(昭和41)のバルバドス独立と同時に承認し、1967年に外交を樹立。両国とも大使館は未設置だが、日本は在トリニダード・トバゴ大使館が兼轄、バルバドスは大使(非居住)を任命している。貿易では、バルバドスは日本へ光学精密機器やラム酒などを輸出し、日本から自動車、自動車部品などを輸入している。[菅野峰明]

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