バードライフインターナショナル(読み)ばーどらいふいんたーなしょなる(英語表記)Birdlife International

デジタル大辞泉 の解説

バードライフ‐インターナショナル(BirdLife International)

鳥類保護目的とする国際NGO。世界各国の鳥類保護団体が加盟。1922年に国際鳥類保護会議(International Council for Bird Preservation)として発足し、1993年に現名称に改称本部英国ケンブリッジ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バードライフ・インターナショナル
ばーどらいふいんたーなしょなる
Birdlife International

野生鳥類の保護を目的とした国際組織。1993年に国際鳥類保護会議(ICBP)を改組して設立された自然保護NGO(非政府組織)の連合組織である。本部はイギリスのケンブリッジにある。バードライフ・インターナショナルの前身であるICBPは、1922年に規約を制定し、発足している(本部はスイス)。規約草案には、第一次世界大戦時のイギリスの外相であったエドワード・グレーがあたった。

 バードライフ・インターナショナルは、鳥とその生息地を守る活動を通して生物多様性の保護を行うことを目的としている。加盟団体になれるのはNGOのみで、約90か国から自然保護団体が参加している(1か国1団体が原則)。また、オランダヨルダンインドネシアエクアドルに地域事務所がある。加盟NGOの多くが参加する事業としては、鳥類を指標生物として生物多様性の高い地域を判定する重要自然環境(Important Bird Area)計画や、絶滅のおそれのある鳥類の目録を作成するレッド・データ・ブック(Red Data Book)計画などがあり、後者国際自然保護連合IUCN)が発行する『レッド・データ・ブック』の鳥類部門に使用されている。国際間の連携が必要な自然保護活動は加盟NGOの代表者で構成される地域会議が企画調整を行う。アジア地域会議は東京都日野市の日本野鳥の会鳥と緑の国際センター内に本部が置かれており、国境を越えて移動する渡り鳥の調査保護のための活動などを行っている。

[神山和夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android