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ヒゲクジラ

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栄養・生化学辞典の解説

ヒゲクジラ

 肉を食用にするクジラであるが,現在は捕獲されていない.

出典|朝倉書店
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒゲクジラ
ひげくじら / 鬚鯨
baleen whale

哺乳(ほにゅう)綱クジラ目ヒゲクジラ亜目に属する動物の総称。ヒゲクジラ類と俗称される。
 この亜目Mysticetiのクジラは4科6属13種が現生する。コククジラ科には1属1種が存在する。コククジラがそれで、ヒゲクジラ類のなかでもっとも原始的な形態と生態を有する。セミクジラ科にはホッキョククジラ、セミクジラの2属4種があり、コセミクジラ科は1属1種が現生する。ナガスクジラ科にはザトウクジラ、ナガスクジラの2属がある。ザトウクジラ属には同名の1種のみが現生する。一方、ナガスクジラ属にはシロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、クロミンククジラの6種が現生する。この属の仲間は、ヒゲクジラ類のなかでもっとも資源量が多い。
 ヒゲクジラ類の歯は胎児期に消失し、かわりに口蓋(こうがい)の両側に、片側150~400枚の三角定規を櫛(くし)状に重ねたような、角質の板が生じる。このヒゲクジラ類に特有な器官はくじらひげとよばれ、餌(えさ)を漉(こ)す、ざるの働きをする。セミクジラ科の種は長いくじらひげを有し、口をあけて泳ぎ、プランクトンネットのようにして動物プランクトンの橈脚(とうきゃく)類を漉して食べる。ナガスクジラ科の種は動物プランクトンや小魚の群れの周りを回ってそれらを密集させ、大きな口をあけて海水ごと口に含み、舌で海水を押し出し、くじらひげの内側の毛にかかった餌を食べる。この科の仲間には、大量の水を口に含むことができるように、口を大きく膨らませる役目をする畝(うね)という多数の溝状の特殊構造が、下顎(かがく)から胸部にかけて存在する。また、この類は特殊な摂餌(せつじ)方法のため、口が大きく、体の5分の1から3分の1を占める。一般に浮遊性小動物を餌とするので、深くは潜水しない。
 ヒゲクジラ類は大形で、最小種のコセミクジラでも6メートルに達し、シロナガスクジラは地球最大の動物で、体長では34メートル、体重では190トンの記録がある。体毛はほとんど退化しているが、口の周りに感覚毛がまばらに生える。ナガスクジラ科は外洋性で世界の海洋に広く分布するが、コククジラは沿岸性で北太平洋にのみ分布する。セミクジラは世界の中緯度海域に生活し、ホッキョククジラは北極圏の海域に、コセミクジラは南半球の中緯度海域に分布が限定される。
 ヒゲクジラ類からは、大量の鯨油と、鋼にかわるくじらひげがとれ、肉も美味であるため、昔から捕鯨の対象となり、盛んに利用されてきた。1986年以来国際捕鯨委員会(IWC)によって全種の捕獲が禁止され、保護措置がとられている。[大隅清治]

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