ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒユ科」の意味・わかりやすい解説
ヒユ科
ヒユか
Amaranthaceae
一年草または多年草で,塩分の多い土壌でよく育つ。葉は多肉質あるいは毛に覆われるかで,対生または互生する。茎や根,葉,花は多くの種で赤色を帯びるが,これはベタレインと呼ばれる色素が存在するためである。花は両性花または雌雄の別がある単性花で密生し,通常,花の下にはいくつかの包葉がみられる。葉の色がカラフルなモヨウビユやマルバヒユなどは観賞用として栽培され,サトウダイコン,ホウレンソウ(菠薐草),ときにアカザなどは食用に供される。また,ヒモゲイトウ(アマランサス)やキヌアなどの実は高蛋白の疑似穀物で,特にキヌアは 21世紀以降,健康食品として世界的に需要が高まっている。一方,イノコズチやアオゲイトウなどのように雑草として扱われるものも少なくない。
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