ピータールー事件(読み)ぴーたーるーじけん(英語表記)Peterloo Massacre

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピータールー事件
ぴーたーるーじけん
Peterloo Massacre

1819年8月16日、イギリスのマンチェスターのセント・ピーター広場で起きた官憲と民衆との衝突事件。「ピータールーの虐殺」ともいう。11人の死者と400人の負傷者を出したため「ワーテルロー(英語読みウォータールー)の戦い」におけるイギリス軍の軍事行動をもじって、のちにこうよばれるようになった。直接の起因は、この集会に参加した急進的活動家ヘンリー・ハントらを当局が義勇農騎兵の手を借りて逮捕しようとして群集の中に割って入ったことにあったが、事件の根本的な背景には、当時のマンチェスター周辺の労働者の困窮、それに伴う急進的な政治運動の高揚、他方、地方当局の治安維持への危機感があったとされている。この事件は、同年末に弾圧立法である六法が制定される契機となった一方、為政者の不当な弾圧の一例として民衆の間で長く記憶され続けた。

[岡本充弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

旺文社世界史事典 三訂版の解説

ピータールー事件
ピータールーじけん
Peterloo Massacre

1819年8月16日,マンチェスターの聖ピーター聖堂前広場に集まった民衆官憲が襲撃した事件
数万人の労働者が穀物法の廃止,議会改革を要求したが,軍隊乱入で11名が死亡し,多数が負傷。産業革命期の民衆運動の1つで,ワーテルローの戦いをもじってこう呼ばれる。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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