フコキサンチン(その他表記)fucoxanthin

デジタル大辞泉 「フコキサンチン」の意味・読み・例文・類語

フコキサンチン(fucoxanthin)

褐藻一部珪藻けいそうに含まれるカロテノイド一種赤褐色の同化色素で、光合成関与褐藻素

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精選版 日本国語大辞典 「フコキサンチン」の意味・読み・例文・類語

フコキサンチン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] fucoxanthin ) キサントフィルの一種で、褐藻および一部の珪藻類に見られる色素。赤褐色の稜柱状結晶

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フコキサンチン」の意味・わかりやすい解説

フコキサンチン
fucoxanthin

褐藻素ともいう。褐藻類に含まれている色素で,カロテノイドの一種。化学式 C40H60O6エーテル-石油エーテル混合液からは赤褐色針状晶として得られる。メチルアルコールから得られた結晶 (3分子の結晶メチルアルコールを含むもの) は融点 166~168℃。石油ベンジンには不溶。エーテル溶液を 25%の塩酸と混合すれば塩酸層は深青色となる。光合成の際に補助色素として働く。ケイ藻類にも含まれている。古くフィコフェインといわれた黄褐色の色素物質も褐藻素といわれたが,これは藻体が死んだ場合にフェノール性物質が酸化を受けて2次的に生じたものらしい。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フコキサンチン」の意味・わかりやすい解説

フコキサンチン
ふこきさんちん
fucoxanthin

主として褐藻類に含まれる褐色の色素。褐藻素ともいう。カロチノイドの一種で、分子中に酸素を含むので、キサントフィルに属する。褐藻の色の本体で、光合成の際に補助色素として光のエネルギー捕捉(ほそく)する役割を果たしている。吸収したエネルギーの80%をクロロフィルに受け渡すといわれる。

吉田精一

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栄養・生化学辞典 「フコキサンチン」の解説

フコキサンチン

 C42H58O6 (mw658.92).

 カロテノイドの一つ海藻から得られる.

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世界大百科事典(旧版)内のフコキサンチンの言及

【カロチノイド】より

…酸素を含まないもの(炭化水素)と含むもの(アルコール,ケトン,エーテル,アルデヒド,エポキシド,カルボン酸)に大別される。前者はカロチン,リコピン,後者にはルテイン,クリプトキサンチン,ゼアキサンチン,フコキサンチン,ビキシン,ロドキサンチンがある。水に不溶で脂肪を溶かす溶剤によくとけ酸化されやすく不安定。…

※「フコキサンチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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