コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

フラクタル ふらくたる

8件 の用語解説(フラクタルの意味・用語解説を検索)

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

フラクタル

樹木や雲、海岸線などの自然界にある複雑な形状を、同じパターンの図形で表す数学的概念。フラクタルによって描かれる図形は、全体像と図形の一部分が相似になる性質があり、このような性質を自己相似性と呼ぶ。自己相似性を持つものには、Benoit Mandelbrot氏が発見したマンデルブロー集合コッホ曲線ペアノ曲線シェルピンスキー曲線ドラゴン曲線Levy曲線などがある。

出典|ASCII.jpデジタル用語辞典
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵の解説

フラクタル

規模の尺度を変えても同じ形が現れる自己相似の構造。B.マンデルブローが名づけた。一例は樹木。幹の枝分かれは小枝の分岐にそっくりで、さらに葉脈の広がりにも似ている。山の稜線や海岸線などにも同様の構造がある。こうした輪郭の複雑さの度合いを表すのが、フラクタル次元。面上に描かれた輪郭は複雑になるほど1次元から2次元に近づく。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

フラクタル(fractal)

部分と全体とが同じ形となる自己相似性を示す図形。
[補説]破片・分割の意のラテン語からの造語。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

フラクタル

1960年代の後半,米国IBM社のブノワ・マンデルブローが自己相似性という特殊な性質をもつ幾何学的図形に与えた名称。自己相似性とは,図形の全体をいくつかの部分に分解したとき,その各部分は全体の縮小図になっており,さらにこの分解の操作が限りなくつづけられることをいう。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

フラクタル【fractal】

数学的な形の名称。自然の中にある形は,初等幾何学で教えられた正方形,円周,三角形などとは一見かけはなれたものが多い。例えば雲の形,リアス海岸線などはこれら初等幾何の図とはおよそかけはなれている。初等幾何のほうから円周を代表にとり,自然の形の代表としてリアス海岸線をとってみよう。まず円周は次のような特徴がある。全体としては曲がっているけれども,もしこれを細かい円弧に分解すると,十分細かく分解すれば,部分である円弧は線分とほとんど見分けがつかなくなる(つまり全体として曲がっているという性質が分解で失われていく)。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

フラクタル【fractal】

〔不規則な断片の意のラテン語 fractus に由来〕
部分が全体と相似(自己相似)となるような図形。雲の形など自然の中の複雑な図形に見出せるほか、コンピューター-グラフィックスを用いて表現される。1960年代に数学者マンデルブローにより新しい幾何学の概念として導入された。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フラクタル
フラクタル
fractal

自己相似性をもつ図形。地図上のリアス海岸線の形などのように,一部分を拡大すると元の図形と似た図形になる性質をもつ。フラクタルには,次のようにして,フラクタル次元という数が定義できる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フラクタル
ふらくたる

自然界には、たとえばリアス式海岸の海岸線や、空に浮かぶ雲の形、河川の本支流の形、動物の体内に広がっている血管の分布の形、あるいは樹木の枝の形など、数学の初等幾何で扱う円や三角形、球、直方体などの整った形とは異なって不規則で複雑な図形が至る所に存在する。数学の古典的な微分法は、どんなに複雑なようにみえる形(曲線)であっても微分が可能である、つまり、全体としては曲がっていても、それを十分に細かく分解していけば、細分された部分はやがて直線と見分けがつかないほどになってしまう、いいかえれば十分に細分された微小部分は直線で近似的に表すことができる、という前提のもとに発展してきた。ところが前記のような自然界にみられる形はその図形を分解していって、その一部を取り出して拡大してみると、元の全体の図形と同じような複雑な図形を依然としてもっている。
 いま、どのように分解してもその部分が元の全体と同じ形を備えている図形を数学的に考える。このつねに元の形の縮小した形を備えているという性質を自己相似性という。自己相似性を備えた図形は、その微小部分が線分に近似できないから微分が不可能である。フラクタルとはそのような自己相似性を備え、どこでも微分が定義できないような形(集合)をいい、それを扱う数学をフラクタル幾何学という。
 このことばはフランスのマンデルブロB.B.Mandelbrot(1924― )がつくったもので、語源はラテン語のfractasであり、「破片」「分割」を意味する。
 フラクタルは定量的にはフラクタル次元(相似性次元)で表される。この次元は普通にいう一次元(線)、二次元(平面)、三次元(立体)といった整数で表される次元と異なり、非整数の値も含む次元であり、一般的には次元の高い図形のほうがより複雑で不規則な図形といえる。フラクタル図形は、現在、コンピュータで容易に描くことができ、コンピュータ・グラフィクスの分野で発展した観がある。事実、フラクタルは微分不可能であるため、コンピュータによる解析やシミュレーションが不可欠であり、コンピュータとともに発展した幾何学といえる。その対象には前記のような自然界のさまざまな形のほか、天体の分布、地震の発生頻度、ランダムウォーク、流体や高分子構造などきわめて広範囲であり、その研究と成果が注目される。[栗原 裕]
『高安秀樹著『フラクタル』(1986・朝倉書店)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

フラクタルの関連キーワード自然数自然の光自然の事自然の数表顕かんかん石造形自然の中で二次的自然《自然哲学の数学的原理》

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

フラクタルの関連情報