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フロンティア学説 フロンティアがくせつfrontier theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フロンティア学説
フロンティアがくせつ
frontier theory

アメリカの歴史をフロンティアの西進運動を軸に解釈しようとする学説。 19世紀後半には近代的諸制度の起源はすべてゲルマン社会にあるとするチュートン起源説が支配的であったが,これに真向から挑戦し,フロンティアでこそ,西部の森でこそ,アメリカ独自の個人主義,経済的平等,デモクラシーなどが生れ,それが東部社会にも反作用したとした。 1893年シカゴで開かれたアメリカ歴史学会大会で歴史家 F.ターナーが発表した報告『アメリカにおけるフロンティアの意義』のなかで初めて明確に提起された。別名ターナー学説とも呼ばれる。当時のナショナリズムの高揚のなかで,アメリカの独自性を強調するこの学説は広く受入れられ,1920年代まで支配的であったが,30年代以降いくつかの点で実証的,理論的な批判が加えられ,ターナーの説はそのままでは受入れがたくなっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フロンティア学説
ふろんてぃあがくせつ
Frontier Thesis

アメリカの歴史学者フレデリック・J・ターナーが唱えた学説。彼の1893年の論文『アメリカ史におけるフロンティアの意義』において初めて発表され、その後のアメリカ史研究に著しい影響を与えた。すなわち、その学説は、19世紀末までのアメリカ合衆国には、西部に「フロンティア」(辺境地域)があり、東部から西部への人口の移動が絶えず行われていたために、フロンティアの環境に適応した社会や文化が新しく生まれ、個人主義が育ち、民主主義が発達した、というものであって、フロンティアがアメリカ独自の制度、民主主義、国民性の創造に決定的な役割を果たした、と考えるものである。[平野 孝]
『渡辺真治著『フロンティア学説の総合的研究』(1980・近藤出版社)』

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