改訂新版 世界大百科事典 「ブラフマグプタ」の意味・わかりやすい解説
ブラフマグプタ
Brahmagupta
生没年:598-665以後
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…最後の2詩節は二元一次不定方程式の解法(クッタカと呼ばれる)を与える。ブラフマグプタ著《ブラーフマスプタ・シッダーンタ(ブラーフマ学派の正しいシッダーンタ)》(628)の第12章〈ガニタ〉では,四則演算に始まる20の基本演算と8種の実用算が扱われている。8種の実用算とは,混合,数列,平面図形,堀,積重ね,鋸,堆積物,影に関するものである。…
…アールヤ学派が1日の始まりを日の出とするのに対し,この学派は夜半から数える。ブラフマグプタの《カンダカードヤカ》(暦元665年3月23日)が代表的作品である。この作品は初期イスラム天文学に大きな影響を与えた。…
…中国でも1世紀ころには,今日の言葉でいうと互いにどの二つも素な整数m1,m2,……,mnと整数r1,……,rnに対し合同式, x≡r1 (mod m1),x≡r2 (mod m2),……, x≡rn (mod mn)を満たすxを求める方法が知られていた。インドでは7世紀ころに,ブラフマグプタが初めて二元一次不定方程式, ax+by=c (a,b,cは整数) の一般的解法を与え,12世紀ころにはバースカラがペル方程式を解く方法を得た。 17世紀に入ると,フランスにP.deフェルマーが現れ,中世において停滞していた整数論の研究を復興し,これが近代の整数論の出発点となった。…
…ギリシアにも〈無〉という概念はあったが,これを数とは理解しなかった。インドのブラフマグプタ(7世紀)は負の数とともに0の計算法則をも扱ったとされる。ただ,彼は0÷0=0とし,a÷0については何もいっていない。…
※「ブラフマグプタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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