ブリユアン散乱(読み)ブリユアンさんらん(英語表記)Brillouin scattering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブリユアン散乱」の意味・わかりやすい解説

ブリユアン散乱
ブリユアンさんらん
Brillouin scattering

物質中に存在する超音波によって入射光振動数が少しずれて散乱される現象。 1922年 L.ブリユアンが発見した。光の振動数が変るのは,波としてみれば音波によるドップラー効果のため,粒子としてみれば光子と超音波のフォノンとの非弾性散乱のためと考えられる。媒質屈折率n ,超音波の速度u ,真空中の光速度を c ,入射光の振動数を ν0 とすると,散乱角 θ での光の振動数のずれ Δν は Δν=±(2nuν0/c) sin (θ/2) で与えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android