精選版 日本国語大辞典 の解説
プリンス‐エドワード‐アイランド
- ( Prince Edward Island ) カナダ南東部の州。州都シャーロットタウン。プリンスエドワード島からなるカナダ最小の州。肥沃な土壌と温暖な気候で知られる。
カナダ東部にあるカナダ最小の州。面積5657km2,人口13万8100(2005)。州都シャーロットタウン。ノバ・スコシア州により大西洋から隔離され,気候は温暖,地味が肥沃で,依然として農業が州第1の産業となっている。農産物としてはジャガイモが国の内外に輸出されており,酪農産品がこれに次いでいる。産業の第2は食品製造を中心とする製造工業,第3に建設業があげられる。日本人にはL.M.モンゴメリーの《赤毛のアン》シリーズの舞台としてなじみの州であり,アンの旧跡を訪ねる観光業も州の重要産業となりつつある。1534年フランス人カルティエの航海で見いだされたこの島は,1603年シャンプランによりサン・ジャン島と名づけられた。1763年イギリス領となり,北アメリカの総司令官であったケント公にちなみ,プリンス・エドワード・アイランドと改称。1864年にはカナダの建国を議する会議が現在の州都シャーロットタウンで開催されたが,カナダ本土と結びつく利点を評価しなかったためコンフェデレーション(連邦)参加は遅れ,1873年に第7番目の州としてカナダ連邦に加入した。
執筆者:大原 祐子
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カナダ南東部の州。海岸諸州の一つで、セント・ローレンス湾内の島からなる。面積5684.39平方キロメートル。島は東西230キロメートル、南北は最大で55キロメートルに及ぶ。人口13万5294(2001)。カナダ10州の中で最小の面積の州で、人口密度はもっとも高い。州都シャーロットタウン。州は東からキングス、クイーンズ、プリンスの3郡に分かれている。深い入り江をもつ複雑な海岸線と、最高点が170メートルという平坦(へいたん)な地形で、主産業は農業である。ジャガイモ、野菜、果樹、タバコ、大麦、小麦などが栽培され、ほかに牧畜、林業、木材加工業などがある。水産業はイセエビ、タラ、ニシン、サバなどである。1534年J・カルチエにより発見され、1603年シャンプランによりサン・ジャン島と命名された。1663年にフランス人が居留地を建設し、セント・ジーンとよんだ。1758年にイギリスが征服し、98年にエドワード公爵にちなんで現在名となる。1873年、七番目の州としてカナダ連邦に加入。本土とは2本のフェリー航路により連絡される。島の北岸にはプリンス・エドワード島国立公園があり、夏季の保養地として有名。L・M・モンゴメリーの『赤毛のアン』シリーズの舞台となった所としても知られる。
[山下脩二]
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