イギリスの急進主義運動家。革ズボン職人出身。ロンドン通信協会に属した。賃金の駆け引きは自由でなければならないという立場から、1814年来、労働組合の団結禁止法撤廃に努力し、巧妙な手段で1824年にようやく成功した。また議会制度改革のための蜂起(ほうき)を計画している。ゴドウィンの『政治的正義』に感動したが、元来がベンサム主義者で、賃金鉄則説、賃金基金説を信奉し、『人口原理の説明と証明』Illustrations and Proofs of the Principle of Population(1822)を書いてゴドウィンとマルサスの双方を批判、産児制限を主張して新マルサス主義の先駆者となった。1838年にはチャーティスト運動の「人民憲章」People's Charterを書いた。
[白井 厚]
イギリスの急進主義的な改革運動家。ロンドンの革製半ズボン職人として1793年のストライキを指導。翌年ロンドン通信協会の指導的会員の一人となる。その後ベンサムやジェームズ・ミルの功利主義思想によって啓発され,労働組合運動や議会改革運動に活躍。とくに1800年制定の団結禁止法の廃止(1824)に貢献し,また32年の選挙法改正案の成立をめざす議会外の運動でも重要な役割を担った。
執筆者:松浦 高嶺
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…マルサスは《人口論》(第2版,1803)で,過剰人口,貧困の解決策として道徳的抑制すなわち結婚の延期と禁欲による人口の制限を提唱している。これから約20年後にF.プレースが新マルサス主義(マルサス主義)を説いた。マルサスの人口論を認め制限法として人為的方法を用いようというものである。…
…翌1800年には,これに代わって,労働争議への仲裁の規定を加え,賃下げや労働時間延長のための雇主の団結を禁止するなど,一部手直しした新団結禁止法が制定された。労働者の団結に対するこのようなあからさまな弾圧政策は,フランシス・プレースをはじめ多くの人々の議会内外における反対運動をひき起こし,24年に1800年法は廃止された。同年と翌25年の立法により,賃金・労働時間をめぐる平和的団体交渉のための団結は合法化された。…
※「プレース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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