ホウセンカ(鳳仙花)(読み)ホウセンカ

百科事典マイペディア 「ホウセンカ(鳳仙花)」の意味・わかりやすい解説

ホウセンカ(鳳仙花)【ホウセンカ】

インド,マレー原産ツリフネソウ科一年草。普通,庭園に栽植。茎は多汁で,草たけ60cmに達し,葉は縁に細かい鋸歯(きょし)のある披針形。夏〜秋,細い柄のある花を葉腋横向きにつける。花の後方には下に曲がる細長い距がある。花色は紅・桃・白・絞り等,八重咲もある。紡錘形の【さく】果(さくか)は,熟するとわずかな刺激で5片に裂開して,種子を散らす。なお,花は古く爪(つめ)を染める(爪紅)のに用いられた。
→関連項目アフリカホウセンカ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホウセンカ(鳳仙花)」の意味・わかりやすい解説

ホウセンカ(鳳仙花)
ホウセンカ
Impatiens balsamina; garden balsam

ツリフネソウ科の一年草。アジア南部のインド,マレー半島および中国の原産で,現在では夏の花として世界中で広く栽培され,園芸品種が多い。草全体が多肉質で軟らかく,茎は直立し,まばらに分枝する。下部の節はふくらみ不定根を出す。葉は披針形で先端はとがり鋸歯がある。赤みを帯びた葉柄があり,互生する。夏に,葉腋から花柄で吊下がった花を横向きにつける。花は左右相称で,萼片が変形した距が後方へ鉤形に曲っている。花色は赤,紫,黄,白などで,八重咲きもある。果実は細毛のあるとがった楕円形の 蒴果で,熟すると黄褐色の種子を勢いよく飛ばす。

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