ホウレンソウ(菠薐草)(読み)ホウレンソウ(英語表記)Spinacia oleracea L.; spinach

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホウレンソウ(菠薐草)」の意味・わかりやすい解説

ホウレンソウ(菠薐草)
ホウレンソウ
Spinacia oleracea L.; spinach

ヒユ科一年草または越年草。アジア西部原産で野菜として広く栽培され,日本には古い時代に中国から伝えられた。根はやわらかく無毛で,主根はまっすぐに伸び,淡紅色をした肉質である。茎は中空で直立し,単一またはわずかに分枝する。根出葉は長い柄のある長卵形で下部は羽裂する。上部の茎葉は披針形。春に,穂状または円錐花序をなして黄緑色の花弁のない花を多数つける。雌雄異株で,雌花葉腋に 3~5個集まってつき,雄花は枝先につく。雌花,雄花とも花弁はなく,小さな萼片が 4個あり,雄花では 4本のおしべが目立つ。若い葉は冬の重要な緑黄色野菜とされ,ビタミンAとビタミンCの含有量が多い。また便秘症の薬にもされる。種々の品種があり,西洋種もかなり広く栽培されている。

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