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ボイラー ボイラー boiler

翻訳|boiler

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デジタル大辞泉の解説

ボイラー(boiler)

燃料を燃焼させ、その熱エネルギーによって水などを密閉器内で加熱し、高温・高圧の蒸気を得る装置。その蒸気を加熱器蒸気タービンに送り、発電・動力や暖房に利用。汽缶。

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百科事典マイペディアの解説

ボイラー

汽缶とも。燃料を燃やして水から蒸気を発生させる装置。燃焼装置,燃焼室,ボイラー本体,通風および給水装置からなり,小型のもの以外は過熱器,節炭器,空気予熱器などの伝熱面も備えている。
→関連項目ウィルコックス火力発電原子力船大気圧機関田熊常吉超臨界圧ボイラーバブコック放射ボイラー

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栄養・生化学辞典の解説

ボイラー

 燃焼熱によって水を蒸気に代える装置.

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世界大百科事典 第2版の解説

ボイラー【boiler】

蒸気ボイラーともいう。一般に,液体を加熱して蒸気を発生させる装置をいう。水銀と水の2流体蒸気サイクルに用いられる水銀ボイラー,あるいは纎維工業や化学工業で用いられるダウサーム(ダウ・ケミカル社が開発した有機物伝熱媒体)を蒸発させるボイラーなどの特殊流体ボイラーも含まれるが,通常,ボイラーといえば,水を沸騰させて水蒸気を利用に供するものを指し,汽缶とも称される。その最大の用途は,火力発電所で発電機を駆動している蒸気タービンへの蒸気の供給である。

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大辞林 第三版の解説

ボイラー【boiler】

給湯用の湯沸かし釜や装置。
水を加熱して蒸気を発生させる装置。工業用に広く用いられるほか、炊事・暖房用など各種ある。汽缶。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ボイラー
ぼいらー
boiler

燃料の燃焼熱を水などに伝えて、温度・圧力の高い蒸気を発生させる装置。蒸気ボイラーともいう。火力発電所や船舶などの蒸気機関、各種工場の作業用や暖房用などに蒸気を供給するのに使用する。
 初期のボイラーは石炭を燃料とし、人力で火格子に投げ込む手焚(だ)きであった。ついで石炭を機械的に供給するストーカー(給炭機)が使われるようになった。現在もアメリカでは、蒸気の発生量が毎時100トン程度の発電用に用いられている。また、近年の都市ごみの焼却もストーカーで行われている。その後、石炭を微粒子状に粉砕し、空気中に浮遊する状態で完全燃焼させる微粉炭燃焼が実用化された。さらに、重油や一部には軽油を燃料とする油焚きボイラー、ガスを燃料とするガス焚きボイラーが多くなった。日本の発電所では近年、排気浄化のために天然ガスを燃料とする大型ボイラーが使用されている。そのほか、製鉄所の高炉ガス・コークス炉ガスの廃ガスや廃熱、原子炉の核分裂の熱、太陽熱、内燃機関の排熱、地熱などを熱源とするボイラーも使われている。20世紀末ごろから大気汚染低減と省エネルギーに対応して、排熱等の低温の熱の利用効率を高める必要があり、一段と伝熱効率を高める研究が進められている。[吉田正武]

構造と分類

ボイラーは一般的に以下の部分から構成される。
(1)水と蒸気を入れるボイラー本体。
(2)燃料の燃焼装置と火炉。
(3)発生した蒸気の温度と圧力を高める過熱器。
(4)温度と圧力の低くなった使用済みの蒸気を再度加熱する再熱器。
(5)廃ガスの熱を回収し再利用する節炭器と空気予熱器。
(6)給水装置。
(7)燃焼用の通風装置。
(8)効率よく運転するための制御装置。
 分類にはいくつかの方法がある。本体の構造によって、丸ボイラー(円胴ボイラー)、水管ボイラー、特殊ボイラーに分けられる。炉の位置によれば、ボイラーの中に炉がある内焚きボイラー、外に炉がある外焚きボイラーに分類できる。また、ボイラー水の循環方式から、密度差によって循環する自然循環式と、ポンプによる強制循環式の別がある。[吉田正武]
丸ボイラー
水と蒸気の入る径の大きなドラムを、燃焼ガスの通る太い筒(炉筒)か細い管(煙管)が貫いているボイラー。ドラムの径が大きいので、あまり高い圧力では使用できず、ゲージ圧(大気以上の圧力)で15気圧程度までである。丸ボイラーはさらに、立てボイラー、炉筒ボイラー、煙管ボイラー、炉筒煙管ボイラーに分けられる。
(1)立てボイラー 立てたドラムの下に炉のある型式。炉の中に横に数本の水管を通す横管(よこかん)式と、ドラムの中に縦に煙管を通す多管式がある。構造が簡単で価格が安く、据え付けも取扱いも容易である。効率は50%程度と低かったが、近年は80%程度に達している。使用圧力はゲージ圧10気圧以下、蒸発量毎時500キログラム程度の小型ボイラーとして工場、土木建設現場で使われている。
(2)炉筒ボイラー 横に置いた直径の大きなドラムを軸方向に貫く大きな炉筒を設けた型式。炉筒が1個のコルニッシュボイラーと、2個以上のランカシャーボイラーがある。燃料を燃焼させる炉筒の継ぎ目が熱で膨張するので、頑丈につくられる。蒸気圧力の変動が少なく、掃除も簡単だが、伝熱面積(熱を水に伝える面積)が全体の大きさの割に狭いので蒸発量も少なく、効率は60%以下なので近年では製作されていない。ゲージ圧12気圧以下、蒸発量はランカシャーボイラーの場合毎時3トン以下。工場用に多く用いられた。
(3)煙管ボイラー 横に置いたドラムの水面下に燃焼ガスの通る煙管を多数設けて伝熱面積を大きくしている。始動時間が比較的短く、大きさの割に蒸発量が多く、効率も60~70%に達する。ゲージ圧10気圧以下の工場用、暖房用として多く用いられた。内焚き式と、ドラムの下に炉のある外焚き式があり、外焚き式の場合、伝熱面積10~160平方メートル、蒸発量毎時15キログラム~4トン程度である。蒸気機関車のボイラーもこの型式であるが、ドラムの径に制限があるので細長くて通風が悪く、廃蒸気の噴出を利用したエゼクターで強制通風している。径が細いので、ゲージ圧20気圧程度が限度である。
(4)炉筒煙管ボイラー 比較的細いドラムを炉筒とその周辺の多数の煙管が貫通し、炉筒を通った燃焼ガスは反転して煙管を通り、ふたたび加熱する。煙管の数が多いので掃除は困難だが、大きさの割に蒸発量が多く、効率も高い。近年は大きな炉筒の中で燃焼ガスを一度反転させ、さらにもう一度煙管で反転させる改良型が使われるようになった。炉筒内の温度分布が均一で熱量も多く、大容量化が可能である。蒸発量は油焚きで毎時18トン、ガス焚きで25トン以下で、効率は90%に達する。船舶用のスコッチボイラーも炉筒煙管ボイラーの一種で、太く短いドラムに3~4本の炉筒と多くの煙管を備えている。[吉田正武]
水管ボイラー
水の通る細い水管を多数並べ、水管と直角か平行に燃焼ガスを通して蒸気を発生させる。小径の管が主体なので高圧に耐えること、伝熱面積を広くできること、水を上から下ろす降水管と蒸気を発生させる蒸発管の組合せでボイラー水の循環がよく、蒸発量が多いことなどから、高温・高圧の大容量ボイラーに向いている。水管の掃除が困難なので不純物のない良質の水が必要である。自然循環式、ポンプによる強制循環式、長い管の一端から水を入れて加熱し、他端から水分のない高温蒸気を得る貫流ボイラーがある。
〔1〕自然循環式水管ボイラー 水管の形によって直管式と曲管式、水冷壁の水冷管を主とする放射ボイラーに分けられる。(1)直管式水管ボイラーには横水管式、斜め水管式、立て水管式の3種がある。横水管式は、上にある気水ドラムと管寄せを水平から15度の水管群で結び、水は気水ドラムに向かって規則正しく流れる。バブコックボイラー、組合せボイラーが代表的である。斜め水管式は、上の気水ドラムと下の水ドラムを、中に降水管を包み込んだ45度の水管群で連結する、田熊常吉(たくまつねきち)発明の型式である。横・斜め水管式は、掃除が容易で広く使われたが、現在ではほとんど使用されていない。立て水管式は、上部の蒸気ドラムと下部の管寄せの間に多数の蒸発管を円筒状に配列し、その外側に降水管を設ける。効率は85%程度と高く、ゲージ圧10気圧・蒸発量毎時2トン以下の小型・低圧ボイラーとして使われている。(2)曲管式水管ボイラーは、上部の1個の気水ドラムと下部の1個から3個の水ドラムの間を配置の自由な曲水管で結び、水管群の内側に燃焼効率のよい内焚き炉を設けた型式である。ゲージ圧130気圧・蒸発量毎時400トン以下で、中型までの工場、産業用に使用される。水管の配置により、垂直に配した各1個の気水ドラムと水ドラムを水管群でつなぎ、一部の水管を炉壁の水冷管とするD形配置、上の気水ドラムと2個の水ドラムの間に水管群を配して蒸発量毎時10トンで使われるA形配置、上部の気水ドラムから炉外に大口径の降水管を下ろして管寄せと結び、水冷壁とS形の蒸発管で蒸発させる単ドラム配置がある。効率は高く85%に達する。(3)放射ボイラーは、水管のほとんど全部で水冷壁を構成し、熱は燃焼ガスとの接触ではなく赤外線ストーブのように放射熱として伝える。蒸発量毎時1000トン以上の大型ではほとんどがこの型式で、ゲージ圧200気圧、蒸気の温度は600℃に近い。高圧のため水と蒸気の密度差が小さく循環が困難なので、炉の高さを40メートル以上にし、蒸気ドラムから炉外に数本の太い降水管を管寄せまで下ろして循環させている。
〔2〕強制循環式ボイラー 高圧になると悪くなる水の循環をポンプで行う型式で、水管の配置が自由になる利点がある。ラモントボイラーとベロックスボイラーがある。(1)ラモントボイラーは、循環ポンプで多数の降水管に強制的に水を送る。水管の水量を均一にするために、水管と管寄せの結合部に小さな穴(オリフィス)で構成されたラモントノズルを設けてある。単ドラム型式で、ゲージ圧110気圧、蒸気温度530℃、蒸発量毎時85トン程度。また、放射ボイラーを強制循環式としたものは200気圧、570℃、毎時2000トン以上に達する。(2)ベロックスボイラーは、水の循環ポンプとともにガスタービン駆動の空気圧縮機を備えている。圧送される空気によって多くの燃料を燃焼させるので、単位体積当り普通のボイラーの25倍ほどの熱を発生する。したがって同一の性能に対しては小型・軽量で、始動時間も6分程度ですむ。
〔3〕貫流ボイラー 長い管の中で蒸気にするので、臨界圧(蒸発のおこる限界の圧力。これ以上の圧力では水は蒸発せずに直接蒸気になる)以上の超臨界ボイラーに向いている。ベンソンボイラーとズルツァーボイラーがある。(1)ベンソンボイラーは、初期の型は管の途中に管寄せを配置して水の合流と分流を繰り返し、炉の中を水が上昇下降していたが、現在は水が炉壁を螺旋(らせん)状に上昇する方式である。ゲージ圧力350気圧、蒸気温度620℃、蒸発量毎時2500トン以上の超臨界ボイラーもつくられている。類似のボイラーに、UPボイラーとFWボイラーがある。UPボイラーは、炉壁管を上昇流だけが通り、管の内面に溝を切って焼損を防いでいる。FWボイラーは、やはり上昇流の炉壁管を多くのグループに分け、各グループ間で流体を混合する。(2)ズルツァーボイラーは、途中に管寄せのない1本または数本の長い水管からなり、モノチューブボイラーともいう。ゲージ圧350気圧、蒸気温度650℃、蒸発量毎時2500トン以上の超臨界ボイラーまである。改良型に、貫流ボイラーと強制循環式ボイラーの利点を備えたコンバインド・サーキュレーションボイラーがあって、蒸発量の少ないときには一部の水を循環させて炉壁の冷却にあてている。また、蒸発量数トン以下の全自動貫流ボイラーは工場、病院、建設現場などで用いられている。[吉田正武]
特殊ボイラー
熱源、加熱方法、流体などが普通と異なるボイラーで、間接加熱ボイラー、廃熱ボイラー、特殊燃料ボイラー、特殊流体ボイラー、電気ボイラー、温水ボイラーがある。
〔1〕間接加熱ボイラー 二重蒸発ボイラーともいう。供給する水を節約する目的のボイラーで、シュミットボイラー、レフラーボイラーが代表的である。(1)シュミットボイラーは、純水を使用する水管ボイラー(一次ボイラー)の上に二次ボイラーの気水ドラムを置き、ドラムを貫く管に一次ボイラーの蒸気を通して水を蒸発させて使用する。一次ボイラーの蒸気は炉に戻って反復して使われる。同じ原理で貫流ボイラーを一次ボイラーとして用いる小型の間接加熱式貫流ボイラーがあり、効率は90%に達する。(2)レフラーボイラーは、炉外の気水ドラムで発生した蒸気を炉に導いて過熱蒸気とし、その一部を気水ドラムの蒸気発生に、残りをボイラーに使用する。
〔2〕廃熱ボイラー 内燃機関やほかの炉の廃気を熱源とする。水管ボイラーが多いが、高温ガスの腐食性や汚水への対策が必要である。
〔3〕特殊燃料ボイラー 木くずや都市ごみ、石油精製で生ずる一酸化炭素ガス、パルプ工場の廃液など、通常の燃料以外を燃焼させる。熱量が不足するときは、補助燃料としてガスや重油を用いる。木くずの場合は固定火格子の手焚きが主だが、供給の機械化が進んでいる。都市ごみには各種ストーカーが使用されているが、悪臭防止や有害ガス発生抑止などのために燃焼温度の厳しい調節が必要である。
〔4〕特殊流体ボイラー ダウサムなどの合成流体の組成を調節して高温度で蒸発する飽和蒸気の圧力を下げるために使われる。近年の廃ガス利用のボイラーにもフロンなどが用いられている。かつては水銀と水を温度範囲にあわせて併用する水銀ボイラーが使用されていたが、通常のボイラーが進歩したので使われていない。
〔5〕電気ボイラー 余剰電力を利用して作業用や暖房用の蒸気・温水をつくる。熱線による加熱か、直接水に電気を通して加熱する小型の立て型ボイラーである。効率は95%にも達し、始動時間もきわめて短い。
〔6〕温水ボイラー 暖房用などの温水をつくるボイラー。貫流型などが使われる。[吉田正武]

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