オリフィス(その他表記)orifice

翻訳|orifice

デジタル大辞泉 「オリフィス」の意味・読み・例文・類語

オリフィス(orifice)

流体が噴流して出る開口部。また、流量測定するため、水槽壁面管路途中に設ける小さな流水口。この前後に生じる圧力差から流量を求める。

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精選版 日本国語大辞典 「オリフィス」の意味・読み・例文・類語

オリフィス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] orifice )
  2. 水槽の壁や流水をせきとめる板などにあけた流水口。
  3. 差圧式流量計で、流量測定に必要な圧力差を取り出すために、その管路内に設けた絞り機構

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改訂新版 世界大百科事典 「オリフィス」の意味・わかりやすい解説

オリフィス
orifice

しぼり流量計に使用されるしぼり機構の一種。孔のある薄板(オリフィス板)を管中に設け,オリフィス板の上流下流との間に生ずる圧力差を利用して流量を測定する。ノズルベンチュリ管などのしぼり機構の中でもっとも多く使われているのがオリフィスである。図に断面形状を示す。形状や寸法については管径Dを基準にして規格化された標準オリフィスが定められている。JISでも寸法と流量係数が定められているので,実際に流体を流さなくても流量と生ずる圧力差との間の関係はわかる。円板に孔をあけただけの簡単な構造であるから,安価で信頼性がある。一方,圧力損失という形をとってあらわれる流体のエネルギー損失は他の機構より大きい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オリフィス」の意味・わかりやすい解説

オリフィス
orifice

流量の調節や測定に用いる薄い壁にあけた流体の流れ出る穴。壁の厚さが開口の1/5程度より小さく,接近の角度が無視できるもの。直径 D の流管の途中に開口径 d ( Dd ) のオリフィスを挿入すると,その直後では流速が変化し,圧力が下る (→ベルヌーイの定理 ) 。オリフィスの手前と直後での流体の圧力差を検出することにより,流量が求められる。またそれをモニターとして流量の調節ができる。気化器の燃料油の導入部分をはじめ,空気,蒸気,油,ガスなどの流量制御に使われる。気体の供給源と排気ポンプの間の管にオリフィスを重ねれば,その間に適当な圧力の勾配をつけることができる。

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百科事典マイペディア 「オリフィス」の意味・わかりやすい解説

オリフィス

流体の吹き出る孔。通常薄刃状の縁をもつ円形オリフィスを使用,管路の途中や端部,または容器の底や周壁に取り付ける。流体がこれを通過すると噴流となり,オリフィスの入口側にくらべて流速は速く,圧力は下がる。この圧力差を測れば,流出の流量を求め得る。比較的小流量の測定に向く。→流量計

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