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ボクシング ボクシング boxing

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7件 の用語解説(ボクシングの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ボクシング
ボクシング
boxing

両手にグラブをはめた2人の競技者が,リング上で定められた攻撃法により上半身を打ち合い,勝敗を決める競技。古代ギリシアでは,前 688年の古代オリンピック競技大会から公式競技に加えられた。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

ボクシング

拳にグローブをつけた選手2人が、5.47〜7.31m四方(プロの場合)のリング上で、上半身を打ち合ってダメージを与える競技。体重によって、プロ17、アマ12の階級制で実施。1920年頃に、世界ボクシング協会(WBA:World Boxing Association)が発足、63年に世界ボクシング評議会(WBC:World Boxing Council)が分離。83年に国際ボクシング連盟(IBF:International Boxing Federation)、88年には世界ボクシング機構(WBO:World Boxing Organization)がそれぞれWBAから独立し、世界四大機関と呼ばれる。各機関の王者同士によるタイトルマッチを、統一戦と呼ぶ。日本ボクシングコミッション(JBC:Japan Boxing Commission)はWBA、WBCのみを認定。試合は、3分1ラウンドで、4、5、6、8、10、12回の、いずれかのラウンド数で実施。世界タイトルマッチは12回戦。勝敗はノックアウト(KO=パンチを受けてダウンした選手が、10秒以内に起きあがれなかった場合)、テクニカルノックアウト(TKO=レフェリードクターによる試合停止)で決し、最終ラウンドまで決着がつかないと判定となる。

(安藤嘉浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

ボクシング(boxing)

二人の競技者がロープを張って囲んだ四角の競技場(リング)で相対し、両手にグローブをはめて上半身を打ち合い、ノックアウトを目的に勝敗を争う競技。体重別の階級制。拳闘。
[補説]ボクシングの体重別階級
アマチュアAIBA
階級/体重エリートユース*1 男子エリート・ユース*1 女子オリンピック 女子ジュニア*2 男子・女子
ピン級44キロ超 46キロまで
ライトフライ級46キロ超 49キロまで45キロ超 48キロまで46キロ超 48キロまで
フライ級49キロ超 52キロまで48キロ超 51キロまで48キロ超 51キロまで48キロ超 50キロまで
ライトバンタム級50キロ超 52キロまで
バンタム級52キロ超 56キロまで51キロ超 54キロまで52キロ超 54キロまで
フェザー級54キロ超 57キロまで54キロ超 57キロまで
ライト級56キロ超 60キロまで57キロ超 60キロまで57キロ超 60キロまで57キロ超 60キロまで
ライトウエルター級60キロ超 64キロまで60キロ超 64キロまで60キロ超 63キロまで
ウエルター級64キロ超 69キロまで64キロ超 69キロまで63キロ超 66キロまで
ライトミドル級66キロ超 70キロまで
ミドル級69キロ超 75キロまで69キロ超 75キロまで69キロ超 75キロまで70キロ超 75キロまで
ライトヘビー級75キロ超 81キロまで75キロ超 81キロまで75キロ超 80キロまで
ヘビー級81キロ超 91キロまで81キロ超80キロ超
スーパーヘビー級91キロ超
*1 エリートは19歳以上34歳以下、ユースは17~18歳。ユースの選手はエリート部門の試合にも出場可能。
*2 ジュニアは15~16歳。

プロWBAWBC
階級体重*6
アトム級*1102ポンド(約46.27キロ)以下
ミニマム級*2105ポンド(約47.63キロ)以下
ライトフライ級108ポンド(約48.99キロ)以下
フライ級112ポンド(約50.80キロ)以下
スーパーフライ級115ポンド(約52.16キロ)以下
バンタム級118ポンド(約53.52キロ)以下
スーパーバンタム級122ポンド(約55.34キロ)以下
フェザー級126ポンド(約57.15キロ)以下
スーパーフェザー級130ポンド(約58.97キロ)以下
ライト級135ポンド(約61.23キロ)以下
スーパーライト級140ポンド(約63.50キロ)以下
ウエルター級147ポンド(約66.68キロ)以下
スーパーウエルター級154ポンド(約69.85キロ)以下
ミドル級160ポンド(約72.57キロ)以下
スーパーミドル級168ポンド(約76.20キロ)以下
ライトヘビー級*3175ポンド(約79.38キロ)以下
クルーザー級*4200ポンド(約90.72キロ)以下
ヘビー級*5200ポンド(約90.72キロ)超
*1 WBC女子のみ。*2 WBCではストロー級と呼ぶ。*3 WBAのみ。*4 男子のみ。
*5 WBA女子は175ポンド(約79.38キロ)超、WBC女子は168ポンド(約76.20キロ)超。
*6( )内は規定の体重をキログラムに換算したもの。

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百科事典マイペディアの解説

ボクシング

拳闘(けんとう)とも。両手に革製のグラブをはめた二人の競技者がロープを張ったリング上で互いに打ち合って勝敗を決する競技。オリンピック種目。相手をノックアウト(倒されてから10秒以内に立てない場合)するか,テクニカルノックアウト(TKO。
→関連項目白井義男

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世界大百科事典 第2版の解説

ボクシング【boxing】

両手にグローブをはめた対戦者が,ロープを張ったリング上で打ち合って勝敗を決めるスポーツ。日本では拳闘といわれたこともある。
【歴史】

[起源]
 アメリカのボクシング研究家グロンバックJohn G.Grombachによると,こぶしを固めてなぐり合う技術が,初めて体系化されたのは現在のエチオピアにあたる地方だとしている。1万年以上前に兵士の訓練として行われたボクシングの原型は,その後,エジプトクレタ,ギリシアに伝わって盛んになった。

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大辞林 第三版の解説

ボクシング【boxing】

両手にグローブをはめ、互いに相手の上体を打ち合い、判定やノックアウトで勝敗を決する競技。約6メートル 四方のロープをめぐらしたリング上で体重別階級に分けて行う。古代オリンピックでも正式種目とされていた。近代ボクシングは一九世紀末イギリスで成立。拳闘。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ボクシング
ぼくしんぐ
boxing

スポーツ競技の一種。2人の競技者が両手にグローブ(グラブ)をつけ、ナックルパート(拳(こぶし)の親指を除く第2関節と第3関節の間の部分)で相手を攻撃する。防御は手、腕、肩、上体の動きなどで行う。この攻防の技(わざ)を競い合うスポーツである。拳闘(けんとう)ともいう。競技者(ボクサーboxer)は体重制により同一階級の範囲内で競技を行う。
 ギリシア語で拳のことをpygmaeというが、ボクシングは古代にはPyx(ギリシア語)と記されていたことがわかっている。現代は英語のボクシングboxingで世界的に通用する。ボックスboxには、打つことのブローblow、ストロークstroke、耳や頬(ほお)や頭の横などを平手で打つことのスラップslap、拳で打つことのカフcuff、といった意味があり1440年ごろに使われていた。1560年代になるとボックスは明らかに拳で戦うことを意味するようになり、そのボックスboxに動作「……すること」の意を表す接尾語ingを加えたものがボクシングboxingである。[渡辺政史]

歴史

スポーツのなかでもボクシングの歴史は古く、古代エジプトの象形文字によると、エジプト王の兵士の訓練として行われていた。紀元前20世紀(ミノア時代)のクレタ島ではスポーツが盛んであったが、ここのハギア・トリアダ宮殿跡から出土した杯にボクサーの絵が刻まれている。またエーゲ海域へも伝えられた。サントリン島(古代名テラ島)で発掘されたフレスコ壁画(紀元前2000年紀なかごろのもの)には「ボクシングの少年」が描かれている。攻撃する右手に細い革紐(ひも)を巻きつけ、左手は防御に使われていたらしい(アテネ国立考古博物館蔵)。
 古代ボクシングの史料(紀元前20世紀~紀元後2世紀)は壺絵(つぼえ)や彫刻などに多く残されている。この時代のグローブは子牛の皮を細長く切ったもので、拳から肘(ひじ)にかけて巻きつけていた。当時は体重制やラウンドもなく、勝敗は一方が指を上に向けて敗北を示すまで続けられた。古代ボクシングはこの革紐の変遷により、3期に分けて特徴づけられる。
 第1期(紀元前20世紀~紀元前6世紀)は柔らかい革紐の時代。ボクシングは古代オリンピック第23回大会(紀元前688年)に登場する。第41回大会(紀元前616年)から少年の部が加わった。
 第2期(紀元前6世紀~紀元前4世紀)は固い革紐(ギリシアセスタス)の時代である。古代ボクシングの最盛期といわれ、競技者の技術、体力ともに充実していた。ギリシアの詩人ホメロスは、『イリアス』『オデュッセイア』のなかに当時のボクシング競技を描写している。
 第3期(紀元前4世紀~紀元後4世紀)はローマンセスタスとよばれ、ナックル(手指の関節)の部分に鉄板や鋲(びょう)をつけたものとなった。このグローブは手の保護というよりは武器となった。この結果ボクシングのスポーツ性は失われ、残忍な死闘と化した。社会的支持もなくなり、古代オリンピック293回大会の廃止に伴って古代ボクシングの終末となった。
 近代ボクシングは18世紀にイギリスで始まった。1719年ジェームズ・フィッグJames Figg(1695―1734)は、棒や剣を用いずに拳のみで闘う方法を考案した。最初はグローブはなく素手であった。彼が古代ギリシアのボクシングの影響を受けたか否かは明らかでない。1743年フィッグの高弟のジャック・ブロートンJack Broughton(1704―1789)は7条のボクシング・ルールを作成する。このブロートン・コードはリングの規定で、ダウンの30秒制、観衆の規制、フェアプレーの精神などのルールが示された。またブロートンは1747年にはボクシング用のグローブを考案して練習に使用した。グローブの使用はボクシングの安全性を高め、スピードと技術を必要とするボクシングへと発展した。彼はロンドン郊外のオックスフォード街に初のボクシングスクールを開校し、貴族にも指導を行い、当時の上流社会との接触を保った。
 1865年、第9代クインズベリー侯爵John Douglas, 9th Marquess of Queensberry(1844―1900)は当時のイギリスのアマチュア競技協会のジョン・グラハム・チェンバースJohn Graham Chambers(1844―1890)に命じて、12条からなるクインズベリー・ルールを作成した。このルールが現在のアマチュアボクシング・ルールの基盤となった。この内容はラウンドの3分、インターバルの1分、ダウンの10秒制、グローブ使用の義務づけ、24フィート(約7.3メートル)四方の四角いリングの使用などであった。体重の階級はL級が130ポンド(約59.0キログラム)以下、M級が130ポンド超~156ポンド(約70.8キログラムまで)、H級が156ポンド超の3階級であった。このルールの確立は競技のスピード化、技術の多様性、安全性の確保などをもたらした。ボクシングの社会的評価も高まり、ウェストミンスターやケンブリッジなどのパブリック・スクールでも子弟教育のために行われた。
 イギリスで発祥した近代ボクシングは、その後ヨーロッパやアメリカ大陸へ伝わり発展する。ヨーロッパではイギリスの伝統を受け継ぎヨーロピアンスタイルを確立し、アマチュアボクシングの主流となった。アメリカではアメリカンスタイルとして発展し、プロフェッショナルボクシング(プロボクシング)の全盛期をつくりあげた。
 日本のボクシングは、アメリカでボクサーとして活躍した渡辺勇次郎が東京・下目黒(しもめぐろ)に1921年(大正10)日本拳闘倶楽部(クラブ)を創設したのが始まりである。
 近代オリンピック大会にボクシングが登場したのは1904年、第3回セントルイス大会である。このときの参加国はアメリカだけで、7階級であった。オリンピックのボクシングは20世紀に組織的、技術的に大きな発展を遂げ、2008年の第29回北京大会では78か国、286名のボクサーが参加した。2012年の第30回ロンドン大会では男子10階級、女子3階級で、この大会からオリンピックに初めて正式種目として女子が認められた。[渡辺政史]

組織


国際統括組織
アマチュアボクシングには、国際統括組織として国際ボクシング協会Association Internationale de Boxe(AIBA)がある。1920年の第7回アントワープ・オリンピック大会で設立、その後改組された。本部事務局はスイスのローザンヌにある。2015年時点の加盟数は196の国と地域。AIBAは全世界を統括し、オリンピック、世界選手権、ワールドカップ、チャレンジマッチなどの国際大会を主催する。
 プロフェッショナルボクシングには、主要な二つの組織があり、一つは世界ボクシング協会World Boxing Association(WBA)で、もう一つが世界ボクシング評議会World Boxing Council(WBC)である。WBAは、アメリカを中心として各国のボクシングコミッションを単位に1962年に設立され、本部はパナマにある。WBCはメキシコ、ラテンアメリカ、アジア、ヨーロッパ、イギリス、北アメリカの各地域を単位として1963年に設立、本部はメキシコにある。この二つの組織が認定する世界チャンピオンが存在し、この世界チャンピオン同士で統一選手権を決定することもある。ほかに、世界ボクシング機構、国際ボクシング連盟などがある。[渡辺政史]
日本の組織
アマチュアボクシングには、社団法人日本ボクシング連盟Japan Amateur Boxing Federation(JABF)がある。1926年(大正15)に設立され、本部は東京・渋谷区にある。プロフェッショナルボクシングには、財団法人日本ボクシングコミッションJapan Boxing Commission(JBC)がある。1952年(昭和27)に設立され、本部は東京・文京区にある。[渡辺政史]

競技方式

競技方式はアマチュア、プロフェッショナルで方式が異なる。以下、2013年(平成25)の日本ボクシング連盟(JABF)ルールにより、アマチュアボクシングの概要を説明していく。[渡辺政史]
階級・競技年齢
ボクシングでは体重により階級を定め、階級の同じ者同士が試合を行う。さらにオリンピックを除き、年齢によって幼年、ジュニア、シニアの部門に分かれる。
 体重別階級は以下の通り(単位、キログラム=kg)。
男子 エリート(19歳以上40歳以下)およびユース(17歳および18歳)
スーパーヘビー級 91kg超
ヘビー級 81kg超91kgまで
ライトヘビー級75kg超81kgまで
ミドル級 69kg超75kgまで
ウェルター級 64kg超69kgまで
ライトウェルター級 60kg超64kgまで
ライト級 56kg超60kgまで
バンタム級 52kg超56kgまで
フライ級 49kg超52kgまで
ライトフライ級 49kgまで
女子 エリート(19歳以上40歳以下)およびユース(17歳および18歳)
ヘビー級 81kg超
ライトヘビー級 75kg超81kgまで
ミドル級 69kg超75kgまで
ウェルター級 64kg超69kgまで
ライトウェルター級 60kg超64kgまで
ライト級 57kg超60kgまで
フェザー級 54kg超57kgまで
バンタム級 51kg超54kgまで
フライ級 48kg超51kgまで
ライトフライ級 45kg超48kgまで
ジュニア 男女(15歳および16歳)
ヘビー級 80kg超
ライトヘビー級 75kg超80kgまで
ミドル級 70kg超75kgまで
ライトミドル級 66kg超70kgまで
ウェルター級 63kg超66kgまで
ライトウェルター級 60kg超63kgまで
ライト級 57kg超60kgまで
フェザー級 54kg超57kgまで
バンタム級 52kg超54kgまで
ライトバンタム級 50kg超52kgまで
フライ級 48kg超50kgまで
ライトフライ級 46kg超48kgまで
ピン級 44kg超46kgまで
このほかに、幼年小学生の部と中学生の部がそれぞれ体重別で区分されている。[渡辺政史]
リング
リングロープ内4.9~6.1メートルの正方形で、ロープは3本、あるいは4本。[渡辺政史]
用具
グローブ、バンデージ、服装、ヘッドギアなどすべてJABF公認の競技会にはAIBAおよびJABF検定品を使用しなければならない。グローブはすべて284グラムのものを用いる。
 服装は、男子は胸と背中を覆うランニングシャツと膝(ひざ)にかからない長さのトランクスを着用する。女子はノースリーブを含む短い袖のTシャツ、胸部にチェストガードを着用しなければならない。
 顔面や頭部保護のためにヘッドギアをかぶり、口の中の保護にガムシールド(マウスピース)をくわえ、下腹部の保護にプロテクターカップを着用する。ただし、男子エリートの国際試合におけるヘッドギア着用は2013年に禁止された。手の保護のための包帯、バンデージは長さ2.5メートル以下、幅5センチメートル以下と定められている。[渡辺政史]
競技時間
シニアは3分3ラウンド、ジュニアは2分3ラウンド、女子シニアは2分4ラウンド、女子ジュニアは2分3ラウンド、幼年小学生は1分3ラウンド、幼年中学生は2分3ラウンドとする。日本選手権は3分10ラウンド、東洋・太平洋選手権、世界選手権は12ラウンドである。いずれの場合も各ラウンドの間に1分間の休憩がある。[渡辺政史]
セコンド・審判員の人数
ラウンドの間の休憩時間に競技者の世話や助言をする人をセコンド(セカンド)といい、2名である。審判員の人数はレフェリー(主審)1名、ジャッジが3名か5名である。[渡辺政史]
競技の判決
(1)ポイント勝ち ジャッジが与えた得点の多いほうの選手が勝ちとなる
(2)棄権勝ち 競技者またはセコンドから棄権の申し出があったとき
(3)レフェリー・ストップ・コンテスト(RSC)勝ち 両競技者の間の実力に大差がある場合や、強打を受け、レフェリーが危険と判断した場合、負傷などで競技の続行が不適当な場合などにレフェリーが競技をストップさせ、相手を勝ちにする
(4)失格勝ち ファウルをして失格となったときは相手の勝ちとなる
(5)ノックアウト(KO)勝ち ダウンの状態で10秒以内に競技ができないとき
(6)ノー・コンテスト 競技者やレフェリーの責任外で競技ができないとき(天災、観客の騒乱、リングの破損等)
(7)不戦勝[渡辺政史]
採点法
JABFの公認競技会はすべて、コンピュータを用いたAIBA採点の10点方式を使用することを原則とする。AIBA採点方式を使用しない場合は、手動の採点機を使用して採点する。[渡辺政史]
採点基準
しっかり握ったグローブのナックルパートによる打撃で、妨げられず、防御されずに直接当たったものをヒットとして得点打とする。ベルトラインより上の前面、側面の部分に当たること。ただし肩、腕の部分は除く。また、反則は減点の対象となる。ダウンについては特別な点数を与えない。[渡辺政史]

反則行為

反則行為は正しいボクシングと競技の安全性を保つために厳しくチェックされる。ルールに違反した場合は注意や警告(減点)を受け、または失格となる。
〔1〕傷害の危険を伴う反則
(1)ロー・ブロー(低打)、ヘッディング、肘打ち、膝で蹴(け)
(2)オープン・グローブ(拳を握らない)、グローブの内側、側面、手首、手の甲の部分で打つ。親指で目を突く
(3)相手の後頭部や背中、首の後ろ、腎臓のある場所を打つ
(4)ダウン中の相手を打つ
(5)危険性のあるベルトライン以下のダッキング(膝を曲げて上体をかがめる防御動作)
(6)ブレークの命令で後退せずに打つ
(7)リングロープの反動を利用して打つ
(8)ピボットブロー(体を1回転して打つ)
〔2〕ボクシングをできなくする反則
(1)クリンチ(接近戦の打ち合いで一方の競技者の両手が自由に動かせなくなった状態)の際の相撲(すもう)行為
(2)相手にもたれかかったり、押したりする
(3)相手を引っ張る
(4)相手の身体や腕を押さえたり、抱える
(5)相手の腕の下に手を押し入れる
〔3〕マナーに反する行為
(1)故意のダウン
(2)非礼的、挑発的言動
(3)レフェリーに対する反抗的態度
(4)ガムシールドを何回も落としたり、故意に吐き出すこと[渡辺政史]

攻防の技術

ボクシングの特性は顔面の加撃をルール上で認めている唯一のアマチュア・スポーツという点にある。したがって衝動的動作ではなく、鍛え抜いた身体と熟練の技、厳正なルールと人間の理性を必要とする。勇気や持久力も必要とするが、これが中心であってはならない。ボクシングの技術は攻防の技の関連により成り立つものである。
 攻撃には相手との距離によってストレート、フック、アッパーカットなどがある。フットワークは相手との距離を保つために必要である。
 防御には手、腕、肩によるもの、上体の動きによるもの、フットワークによるものなどがある。
 攻撃、防御とも相手との距離や角度により使い分ける。攻防の動作は表裏一体であり、互いに関連してボクシングの技を形成する。競技はいかに「打たれずして打つ」かが勝利のカギとなる。したがって競技者の身体的・技術的特性に適した攻撃と防御法を習得しなければならない。[渡辺政史]

国際情勢

オリンピックでは長い間、アメリカ、ロシア、キューバなどが強豪であったが、2008年北京大会ではアジア5か国が6階級で優勝するなど、近年のアジア躍進を示している。試合内容は、強打やスタミナに頼らず正確な打撃と安定した防御が目だつようになってきた。AIBAの電子採点方式は各国に普及しており、また女性や子供のボクシングも活発となっている。[渡辺政史]
『マリノス・アンドロニコス著、成田十次郎訳『古代オリンピック』(1981・講談社) ▽浅見俊雄編『現代体育・スポーツ大系』第21巻(1984・講談社) ▽藤野敏彦著『ボクシング入門』(1990・ベースボール・マガジン社) ▽渡辺政史著『はじめてのボクシング』(1997・成美堂出版) ▽Gardiner Athletics of the Ancient World(1978, Oxford Univ)』

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世界大百科事典内のボクシングの言及

【民族スポーツ】より

…実にヨーロッパは民族スポーツの宝庫なのである。
[アフリカ]
 ナイジェリアとニジェールに住むハウサ族のボクシングは,互いに大きく右半身に構え,右手は後方に引き,左手は前方にかざしたスタイルで闘う。いわゆるグローブは右手にしかつけず,右攻撃,左防御の機能分化型である。…

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