マイナス金利(読み)まいなすきんり

知恵蔵 「マイナス金利」の解説

マイナス金利

金利がマイナスになること。通常は預金貸し金利子あるいは利息である金利(名目金利ということもある)がマイナスになることはないが、超低金利時には短期金利が極めてまれに瞬間的にマイナスになることもある。名目金利から物価上昇分を引いた実質金利では、インフレが高進する時にはしばしば起こりうる。逆に、物価が下落(デフレ)している場合は、ゼロ金利であっても実質金利はプラスになる。「ゼロ金利政策がとられていた日本だが、デフレのため実質金利は高い。高実質金利は企業の経済活動に多大な影響を及ぼし、ひいては日本経済回復の遅れにつながる。経済回復には実質金利を下げる対策が望まれ、それにはある程度の物価上昇が必要」というのが、インフレ・ターゲット論者の根拠の1つになっている。

(本庄真 大和総研監査役 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

配属ガチャ

入社後に配属される勤務地や部署が運次第で当たり外れがあるという状況を、開けてみなければ中身が分からないカプセル玩具やソーシャルゲームで課金アイテムを購入する際のくじに例えた言葉。企業のネガティブな制...

配属ガチャの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android