日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マンデル(Ernest Mandel)
まんでる
Ernest Mandel
(1923―1995)
ドイツのフランクフルトに生まれ、その後ベルギーに移住したマルクス経済学者。トロツキー死後のもっとも代表的なトロツキー主義の立場にたっていた。10代前半でベルギーのトロツキスト運動に参加。ブリュッセル自由大学を卒業後、パリに留学。第二次世界大戦中はレジスタンスの闘士、戦後はベルギーの労働運動の指導者。第四インターナショナル(統一書記局派)の指導者として活躍した。
その主著『後期資本主義』は、英語、フランス語、ドイツ語、日本語などに訳されて、大きな反響を呼び起こした。経済理論の領域における業績としては「長期波動論」が有名である。
[田口富久治]
『岡田純一他訳『現代マルクス経済学』全4巻(1972~74・東洋経済新報社)』▽『飯田裕康他訳『後期資本主義』全3巻(1980~81・柘植書房)』▽『岡田光正訳・解説『資本主義発展の長期波動――ケンブリッジ大学特別講義録』(1990・柘植書房)』
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