マンハイム(ドイツ)(読み)まんはいむ(英語表記)Mannheim

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンハイム(ドイツ)」の意味・わかりやすい解説

マンハイム(ドイツ)
まんはいむ
Mannheim

ドイツ南西部、バーデン・ウュルテンベルク州の都市。人口30万6700(2000)。ライン川の右岸ネッカー川との合流点に位置する。対岸はラインラント・プファルツ州のルートウィヒスハーフェン。1834年に河港の整備が始まり、以後ライン、ネッカーの水運とライン川両岸を走る鉄道との結節点として工業立地が盛んになり、北西部に工業地域ができた。機械、車両、精密・光学機器、電気機器のほか、ライン川の新旧流路間にあるフリーゼンハイム島には石油精製工場があり、対岸のルートウィヒスハーフェンの化学工場に原料を供給している。また、市域の北東部には、沖積地に残る広大な森林に接して住宅地区があり、東部、南部にはライン河畔のシュロスガルテン公園をはじめ緑地が多い。

[朝野洋一]

歴史

石器時代に集落があったことが知られるが、この都市の名が史料に初出するのは766年のことで、中世にはライン川とネッカー川を利用する輸送品に対する関税徴収所が置かれ、1607年に都市法が与えられた。1720~78年の間プファルツ選帝侯の居城地となり、半円直線街路で碁盤目状に136にくぎられた市街地が建設され、水準の高い文化的中心地でもあった。1803年プファルツの解体とともにバーデン領に編入された。

[中村賢二郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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