ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミナハサ族」の意味・わかりやすい解説
ミナハサ族
ミナハサぞく
Minahasan
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インドネシア,スラウェシ島北部のミナハサ半島に住む開化(第2次)マレー系の民族。メナド人とも呼ばれる。人口は約70万,地理,言語,方言の差によって8グループに分かれる。生業は焼畑農耕であるが,村落は継続性と安定性をもっている。焼畑での第一の作物は主食のトウモロコシで,このほか野菜,香辛料,ラッカセイ,キャッサバ,サツマイモをつくる。米は副次的食糧で,水田耕作では一対の牛の引くすき(パジェコ)を用いる。農地は個人所有形式で,収穫物は地主と小作人の折半とされている。オランダ植民地時代にキリスト教(プロテスタント)が入り,人口の90%を占める。社会結合は双系的親族組織で,結婚後の居住は夫婦の一方を選ぶ二者択一の形式である。
執筆者:倉田 勇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…同島のダヤク族の棺は幹を縦二つに切り割って内部をほりくぼめたものだが,カヌー(丸木舟)形とし,外面にはヘビ,トカゲ,あるいはフィリピンのルソン島のと同様に牛頭を彫刻する。スラウェシ島北部のミナハサ族は石棺を用いる。それは浮彫の装飾をほどこした家屋形のもので,うずくまった姿勢の遺体を納めるのだが,ミクロネシアのパラオ諸島にもこの種の石棺が発見される。…
※「ミナハサ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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