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ムチン ムチン mucin

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ムチン
ムチン
mucin

粘液素,粘素ともいう。糖蛋白質の一種。粘膜から分泌される粘液の主成分で,密度の濃い粘りけをもち,粘膜を潤し,摩擦を防いだり,細菌が侵入するのを防護する。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

ムチン(mucin)

ポリペプチドに無数の糖鎖が枝状に結合した糖たんぱく質の一種。唾液胃液など動物の粘膜の表面に分泌される粘液のほか、山芋オクラ昆布なめこなどの植物や菌類などにも含まれている。糖鎖にはレクチンなどのたんぱく質を認識して結合する機能があり、多種多様な糖鎖をもつムチンは、ウイルス細菌の表面にあるたんぱく質を認識・結合してその活動を弱めたり、粘液に取り込んで体外に排出する働きがある。

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栄養・生化学辞典の解説

ムチン

 ムコイドともいう.外分泌腺から分泌される粘性物質.唾液,胃液,腸液などから分泌される.糖タンパク質が主な成分.

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食の医学館の解説

むちん【ムチン】

 「王様の野菜」とも呼ばれるモロヘイヤは、刻むとネバネバしたヌメリ成分が出てきます。これは、「ムチン」といわれる成分で、糖類とたんぱく質の複合体からなる粘性物質です。ヤマノイモオクラナメコ、ツルムラサキ、サトイモなどにも共通して含まれています。
 ムチンは、胃液や唾液(だえき)にも含まれている成分で、粘膜を潤し、その損傷を防ぐのに役立っています。そのため、胃壁を保護し、胃炎や胃潰瘍(いかいよう)の予防が期待できます。
 また、たんぱく質分解酵素を含むので、食べたたんぱく質を無駄なく吸収する働きもあります。したがって、疲れがたまっているときなどに積極的にとれば、疲れがとれやすくなります。肉や魚をたくさん食べたときもおすすめ。消化吸収をよくしてくれるので、消化不良を防いでくれます。
 抗ウイルス作用もあり、粘膜を保護する作用とのダブルの働きで、かぜの予防にも威力を発揮します。
 たんぱく質分解酵素は加熱に弱いので、食べるときは加熱のしすぎに注意しましょう。

むちん【ムチン】

糖類とたんぱく質の複合体で、特有の粘りけやぬめりけをもった物質です。消化器官呼吸器官の表面は、ヌルヌルした粘液でおおわれていますが、その主要成分がムチンです。
 ムチンには粘膜(ねんまく)をうるおして、強化する作用があります。そのため、消化器官では、胃粘膜の強化によって胃壁を保護し、胃潰瘍(いかいよう)や胃炎の予防・改善に効果を発揮。呼吸器官では、鼻の粘膜を丈夫にして、かぜやインフルエンザなどの感染症にかかりにくくするのに役立ちます。
 また、腎臓(じんぞう)や肝臓の機能を向上させる働きもあり、細胞を活性化して、老化を防止するのにも有効です。
 このほか、唾液腺(だえきせん)ホルモンの分泌(ぶんぴつ)をうながして食欲を増進したり、便秘(べんぴ)の解消にも効果を発揮します。
 たんぱく質の分解酵素を豊富に含んでいることから、たんぱく質をむだなく消化吸収するのを助けて、スタミナの増強にも寄与します。さらに最近では、ムチンががんの転移を防ぐのではないかとの研究報告もなされています。
 こうした効果があることから、強いお酒を飲むことが多い人、肉や魚の好きな人、疲労倦怠(ひろうけんたい)や体力の低下を感じている人、かぜをひきやすい体質の人などには、ムチンを積極的に摂取することがおすすめです。
 ムチンはオクラやヤマノイモ、サトイモ、モロヘイヤ、アシタバ、ナメコなどのように、ヌルヌルした食べもの全般に多く含まれています。
 なお、ムチンのもつたんぱく質分解酵素は熱に弱いので、その効果を期待する場合は生のままか、短時間の加熱にとどめるようにしましょう。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典の解説

ムチン【mucin】

糖質たんぱく質が結合した糖たんぱく質の一種。唾液、胃液、腸管、子宮などの粘膜の表面に分泌される粘液のほか、納豆、オクラ、山芋、モロヘイヤ、レンコン、なめこなどの植物や菌類などに含まれるネバネバ成分に多く存在する。粘膜をうるおし、気管や胃壁などを覆って保護する働きをもつほか、細胞の活性化、皮膚の老化防止、肝機能・腎機能の強化、唾液腺ホルモンの分泌を促進して食欲増進、滋養強壮作用、虚弱体質改善などに効果が期待できる。

出典|講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムチン
むちん
Muzinドイツ語
mucin英語

粘液性物質。粘液(ラテン語mucus)に由来する。ハマースタインO. Hammersteinは希無機酸によって沈殿し、過剰の酸の添加で溶解しない動物性粘性タンパク質をムチンとよんだ(1882)。今日の分類によれば、動物の上皮性細胞、粘膜、唾液(だえき)腺などが生産する粘液性物質の総称で、種々のプロテオグリカン(ムコ多糖タンパク質)と糖タンパク質の混合物である。ムチンという語は、特定の粘液性物質、たとえば、顎下腺(がくかせん)ムチン、腸液ムチンなどの名称として用いられている。共通な構造として、糖タンパク質の糖鎖とタンパク質との結合様式が、糖鎖部分のN-アセチルガラクトサミンとタンパク質部分のセリンあるいはトレオニン(スレオニン)がO-グリコシド結合で結合している。そのため、このような結合様式をもつ糖タンパク質をムチン型糖タンパク質とよぶことがある。[徳久幸子]

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世界大百科事典内のムチンの言及

【腺】より

…副腎皮質や睾丸,卵巣のステロイドホルモン分泌細胞では,細胞内の脂胞滴に素材であるコレステロールが含まれ,ミトコンドリアと滑面小胞体にある酵素の働きによってホルモンが合成され,おそらく滑面小胞体の中にできると考えられている。(4)粘液性の分泌物をつくる細胞 舌下腺,顎下腺の粘液細胞,腸の杯細胞,胃の副細胞などの分泌物の主成分はムチンで,ムコイチン硫酸と呼ばれる高分子の多糖類の硫酸エステルを含む複合タンパク質である。粘液の中のタンパク質の部分は,粗面小胞体で合成されてゴルジ体へ送られるが,糖の部分はゴルジ体で合成され,両者がゴルジ体で結合するという。…

【唾液】より

…食事をとると分泌速度は高まるが,とくに耳下腺の分泌増加が著しい。唾液のおもな有機成分は唾液アミラーゼ(プチアリンptyalin)とムチンmucinである。プチアリンは加熱デンプンに作用して麦芽糖に分解する。…

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