外分泌腺(読み)がいぶんぴつせん

日本大百科全書(ニッポニカ)「外分泌腺」の解説

外分泌腺
がいぶんぴつせん

分泌機能をもつ上皮細胞によって構成されている、ヒトあるいは動物の腺組織で、内分泌腺の対語。単細胞(粘液を分泌する杯細胞や魚類の孵化(ふか)酵素腺など)もあるが、多くは多細胞からなり、分泌細胞と導管(分泌管)に分かれる。分泌細胞によって産出された分泌物は、導管を通り、体表面、および消化管のような内腔表面に分泌される。分泌様式は一般に3種類が区別される。すなわち、部分分泌、離出分泌、全分泌である。部分分泌とは、分泌物が分泌細胞の細胞膜を通して放出される様式である。離出分泌は分泌物とともに分泌細胞の一部分が細胞体から分離して導管に出される様式であり、全分泌は分泌細胞全体が破壊されて導管内に放出される様式である。

 ヒトあるいは動物の大部分の外分泌腺は部分分泌で、体表面に分泌される汗腺粘液腺、漿液(しょうえき)腺のほか、内腔表面に分泌される粘液腺、漿液腺、あるいは消化液を分泌する腺などは、いずれも部分分泌に属する。乳腺は離出分泌と考えられる。皮脂腺は全分泌の様式をとり、甲殻類の中腸腺もその一例である。

 なお、内分泌腺の場合には導管がなく、分泌物(ホルモン)は血管内に放出される点が外分泌腺と異なる。

[嶋井和世・八杉貞雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「外分泌腺」の解説

外分泌腺
がいぶんぴせん
exocrine gland

腺細胞がその分泌物を体表面または腸管(→小腸大腸),気管のような管腔内面に,導管を通じて排出する汗腺唾液腺消化腺,気管腺などがそれにあたる。ホルモンを分泌する内分泌腺に対していう。皮膚粘膜などの上皮組織結合組織の中に陥没してできたものである。外分泌腺は,分泌物の性状によって粘液腺,漿液腺,混合腺などに,また分泌様式によってエクリン腺アポクリン腺,ホロクリン腺などに分類される。

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精選版 日本国語大辞典「外分泌腺」の解説

がいぶんぴつ‐せん グヮイブンピツ‥【外分泌腺】

〘名〙 外分泌を行なう腺。内分泌腺と異なり一般に分泌物を出す排出管を有する。消化腺、汗腺、粘液腺など。導管腺。⇔内分泌腺

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世界大百科事典 第2版「外分泌腺」の解説

がいぶんぴつせん【外分泌腺 exocrine gland】

外分泌を行う腺組織をいう。外分泌とは生物が体の内外表面へ生存上有用な物質を分泌することで,体液中へ分泌を行う内分泌と区別される。外分泌腺には,たとえば,唾液(だえき)腺・胃腺・汗腺・乳腺・涙腺・皮脂腺・毒腺麝香(じやこう)腺・塩類腺絹糸腺などさまざまな種類のものがある。 外分泌腺はいずれも,腺上皮が上皮からずれて結合組織内に陥入してつくられる腺体と,分泌物を導出するための道管とからなる。道管は一般に腺体近くでは細いが,被蓋(ひがい)上皮に近い部分では太い。

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世界大百科事典内の外分泌腺の言及

【腺】より

…これに外分泌腺と内分泌腺とがある。
[外分泌腺と内分泌腺]
 腺組織がもとの被蓋上皮と導管によって連絡しており,腺細胞から出された分泌物が導管を通って被蓋上皮のほうへ向かうものを外分泌腺exocrine glandという。これに対して,腺組織ともとの被蓋上皮との間にまったく連絡がなくなり,腺細胞から出された分泌物が,そこに分布する血管やリンパ管に出ていくものを内分泌腺endocrine glandという。…

【腺】より

…分泌物を蓄える腺腔をもつ腺と,特別の腺腔をもたず細胞内に分泌物を貯留しているものがある。前者はおもに外分泌腺,後者はおもに内分泌腺であるが,これには例外が多く,たとえば,外分泌腺でも消化管上皮の分泌腺は腺腔がなく,内分泌腺でも甲状腺には腺腔がある。 動物に発達している腺には,その生態や生活史と関連して特殊な機能を発揮しているものがある。…

※「外分泌腺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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