ムライト

デジタル大辞泉 「ムライト」の意味・読み・例文・類語

ムライト(mullite)

ケイ酸アルミニウム化合物天然にはまれに産する。名称は、英国スコットランド西岸のマル島で発見されたことに由来する。磁器スラグの中に一般的に存在。無色透明斜方晶系耐熱性に優れる。化学式3Al2O3・2SiO2~2Al2O3・SiO2 マル石ムル石

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関連語 青木 赤井

化学辞典 第2版 「ムライト」の解説

ムライト
ムライト
mullite

3Al2O3・2SiO2~2Al2O3・SiO2組成をもつアルミノケイ酸塩総称針状結晶.天然にはまれに産出する.スコットランドのムル島の熱変成岩中に産出し,名称もこれに由来している.3Al2O3・2SiO2:斜方晶系,格子定数a = 0.749,b = 0.785,c = 0.574 nm.密度3.15 g cm-3.屈折率α = 1.642,β = 1.644,γ = 1.654.光軸角2V = 45~50°.光学性は正.融点1850 ℃.ムライトはAl2O3-SiO2系の高温安定形相で,粘土(カオリン)の加熱によっても生成し,陶磁器,シリカ-アルミナ系耐火物などに含まれる.耐火度が高く機械的強度が大きく,荷重軟化性もすぐれており,理化学用あるいは点火栓がいしなどムライト磁器,シリカ-アルミナ系耐火物として用いられる.粘土とアルミナを原料とし,ロータリーキルンによって焼成し,製造されている.

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改訂新版 世界大百科事典 「ムライト」の意味・わかりやすい解説

ムライト
mullite

化学成分Al6Si2O13鉱物。ただしAl/Si比は3から4まで変化しうる。斜方晶系,長柱状ないし針状の結晶形を示す。ケイ線石とよく似た結晶構造もち{010}に完全なへき開がある。無色透明,ガラス光沢をもち,比重約3.16,モース硬度7.5。SiO2-Al2O3系では,広い組成範囲で固溶体を形成し,常圧下では,常温から1850℃で溶融するまでの広い温度領域で安定に存在する。高温領域で安定な,唯一のアルミノケイ酸塩であり,紅柱石,ラン晶石,ケイ線石を常圧で加熱すると容易に生成される。また多くの陶磁器中に普通に含まれる。天然には非常にまれな鉱物で,火山岩中の泥質捕獲岩片中に見いだされることがある。高耐火度の窯業材料としてきわめて重要。
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最新 地学事典 「ムライト」の解説

ムライト

mullite

平均的化学組成Al(AlxSix)O10-x x=0.17~0.59の鉱物で,鉱物名はマル石。鉱物学的データはマル石の項目で記述。ムライトの名称は,現在も分野によっては広く使われる。単鎖構造のアルミノケイ酸塩鉱物で鉱物としては稀産であるが,工業製品,例えば磁器の中ではごく普通に生成され,それを主要構成物とするものを特にムライト磁器という。るつぼなど化学用品にも使われる。

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参照項目:マル石

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