1985年9月19日にメキシコ太平洋岸で発生した地震。震央は北緯18.2度、西経102.6度、表面波マグニチュード(MS)8.1、モーメントマグニチュード(MW)8.0であった。震央距離にして約400キロメートルも離れたメキシコ市に被害が集中し、高層建物の倒壊などにより約1万人の死者を出した。この地震は太平洋岸のココスプレートがアメリカプレートの下に潜り込むことにより発生したと考えられる。地震の発生した所は以前から地震空白域として指摘されてきた所である。メキシコ市は、太平洋岸でおこる遠い地震により過去何度も大きな被害を出してきた。これは、メキシコ市の地盤がきわめて軟弱であることが大きな原因になっていると考えられている。
[山下輝夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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