ラシャ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラシャ

とも書く。ポルトガルの毛織物ラーシャ raxaから転訛した名称。織り上げたのち縮絨起毛加工をした厚地の毛織物で,特に紡毛織物をいう。平織綾織繻子 (しゅす) 織 (→サテン ) ,二重織などがあり,組織が密で表面が毳 (けば) でおおわれている。色は黒,紺,各種の色無地,霜降りのほか縞物,柄物もある。種類が非常に多く,オーバー地,洋服地に用いられる。室町時代末期頃に輸入され,陣羽織火事装束に使用されたが,明治期から需要が急増し,官営,民営の製絨所で国内生産を始めた。昭和初期に一般的となったが,近年,暖房設備の普及などにより防寒衣料の必要性も変り,重くて柔軟性の乏しい昔ながらのラシャの生産は減少の方向にある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

夏至

二十四節気の一つであるが,二至 (夏至,冬至) ,二分 (春分,秋分) の四季の中央におかれた中気。夏至は太陰太陽暦の5月中 (5月の後半) のことで,太陽の黄経が 90°に達した日 (太陽暦の6月 ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ラシャの関連情報