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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


薄い網目状の織物一種薄物薄絹ともいう。経糸を互いにからみ合せ,その間に緯糸を通す織物で,振綜 (ふるえ) という装置を用い,生糸または半練り糸をもって織る。中国,漢代に複雑な羅が織られていたことが,陽高県漢墓の出土品などから知られる。日本には4世紀前半頃初めて伝わり,中宮寺の『天寿国繍帳』の下地にも用いられている。奈良時代には盛んに製作されたが,鎌倉時代以降は衰えた。

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デジタル大辞泉の解説

ら【羅】

絡(から)み織りの一種。網目のように織られた薄地の絹の織物。うすもの

ら【羅】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉)(漢) [訓]うすぎぬ
鳥を捕らえる網。網にかけて捕らえる。「雀羅(じゃくら)網羅爬羅剔抉(はらてっけつ)
網の目のように並べ連ねる。並ぶ。「羅列森羅万象
うすぎぬ。「羅衣綺羅(きら)軽羅綾羅(りょうら)一張羅
梵語・外国語の音訳字。「羅宇(ラウ・ラオ)羅漢羅紗(ラシャ)羅甸(ラテン)伽羅(きゃら)修羅(しゅら)魔羅金毘羅(こんぴら)曼陀羅(まんだら)
[難読]呉羅(ゴロ)新羅(しらぎ)遍羅(べら)羅馬尼亜(ルーマニア)羅馬(ローマ)羅府(ロサンゼルス)

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百科事典マイペディアの解説

羅【ら】

薄地の絹織物の一種。生糸または半練絹糸を用いて織り,経(たて)糸1本が左右の経糸とからみ合って網目状を呈する。複雑な文羅(もんら)もある。4世紀前半ころ大陸から伝わり,飛鳥時代には日本でも織られ,冠や(ほう)に多く用いられた。

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世界大百科事典 第2版の解説

ら【羅】

(しや)をさらに複雑化した綟(もじ)り織の一種。経糸4本を組織単位とし,地緯(じぬき)1越しごとに1本の経糸が左右の経糸と搦(から)みあって組織される薄い網目状の織物。宇須波多(うすはた),宇須毛乃(うすもの),阿幾豆志(あきつし)ともいう。籠目状の粗い組織と,網状の細かい組織とがあり,文様を織り出した紋羅は,この2種の組合せによってつくられる。羅は絹織物の盛んな中国に発達し,その影響下にある朝鮮,日本でも織製されたが,ヨーロッパはじめ他の諸国にはこの種の織物は認められない。

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大辞林 第三版の解説

ら【羅】

薄く織った絹布の総称。うすぎぬ。うすもの。
からみ織りの技法を用いて織った目の粗い絹織物。
陰茎。魔羅まら

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世界大百科事典内のの言及

【絹織物】より

…また中国周辺にとどまらず,旧ソ連邦オグラクティ,キルギス共和国ダラス郡ドーロのケンコル,シリアのパルミュラなどから発見された漢代の絹織物は,東西交渉史のうえにも貴重な足跡を残している。出土遺品から当代の絹織物の種類をみると,粗密・厚薄のさまざまな平絹,後世の綾の祖型ともいうべき平織地に浮糸で文様を織り出した単色の紋織物である,複雑な綟り(もじり)組織の,経糸に多色の彩糸を用いて文様を織り出した経錦,輪奈(わな)織に似た起毛錦,鎖繡を主体とした刺繡,さらに彩絵(描絵)や印花(摺絵)などの加飾技法も行われている。文様は前代からあった祭服の十二章(日,月,星辰,山,竜,華虫,作会,宗彝,藻,火,粉米,黼黻)をはじめ,さまざまな動物文,植物文,幾何学文が用いられているが,いずれも象徴的に図様化され,特に錦文や繡文には霊気を感じさせるような力強さがある。…

※「羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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