改訂新版 世界大百科事典 「リミニ」の意味・わかりやすい解説
リミニ
Rimini
イタリア北部,エミリア・ロマーニャ州の都市。人口13万5682(2005)。古代ローマのフラミニア街道とアエミリア街道の合流点で,現在も交通の要所である。アドリア海に面し,イタリア最大の海水浴場でもある。前268年,ローマ人は先住民のウンブロ・エトルリア人を征服し,リミニに植民地を建設した。ローマ教会とアリウス派とのあいだに聖体論争がもちあがり,359年,リミニで宗教会議が開かれた。4世紀ゴート族に征服されたが,538年,東ローマ帝国はこれを奪回した。その後,ランゴバルド族に占領されたが,ピピンはランゴバルド族を制圧し,ペンタポリス(五都市)の一つとして教皇に寄進した。12世紀にコムーネとなり,13世紀末,豪族マラテスタ家の支配下でリミニは繁栄の頂点に達した。16世紀初頭から再び教皇領となった。
執筆者:町田 亘
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報