翻訳|lobster
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目アカザエビ科に属する大形のエビ。食用エビで、アメリカ北東岸に生息するアメリカンロブスターHomarus americanusとヨーロッパ各国沿岸に分布するヨーロピアンロブスターH. vulgarisが重要種である。南アフリカ産のケープロブスターH. capensisは分類学的に知られているのみ。前2種は高級品で、フランス料理ではオマールといい、とくにアメリカンロブスターの産額が多い。ロブスターは和名でウミザリガニとよばれたことがあるように、巨大なはさみをもつ。浅海にすむが、イセエビ類とはまったく別の科に属し、習性もイセエビ類と異なって、岩の下に単独で巣穴を掘ってすんでいる。
[武田正倫]
姿がよく味もよいのでパーティー料理に最適。生(なま)のものはかならず生きているものを購入する。ゆでて縦に二等分し、溶かしバターとレモン汁で食べるのが一般的。ゆでた肉はオードブルやサンドイッチ、サラダなどに用いる。殻ごと焼いたり、ゆでた身をクリームで和(あ)えて殻に詰め、オーブンで焼くのもよい。フランスでよく知られている「アメリカ風オマールの煮込み」は、オマールのみそを使ったソースで殻ごと炒(いた)めた身を煮たもの。
[河野友美]
十脚目アカザエビ科ウミザリガニ属Homarusの甲殻類の総称。食用エビで,巨大なザリガニといった外形である。イセエビを英名でspiny lobsterと呼ぶが,ロブスターの仲間ではなく,まったく別の科に属する。北西大西洋産のアメリカンロブスターH.americanus,北東大西洋産のヨーロピアンロブスターH.vulgaris,南東大西洋産のケープロブスターH.capensisの3種からなる。とくにアメリカンロブスターは体長1mにもなる大型種で,年間漁獲量が3万tにも達する。大西洋にしか生息しない原因については明らかでないが,イセエビの分布しない太平洋側の北東部にアメリカンロブスターを移植する試みがあり,成果が期待されている。
執筆者:武田 正倫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…体長35cmに達する甲殻綱イセエビ科のエビで,クルマエビと並んで水産上の最重要種(イラスト)。一様に濃い赤褐色で,特別の斑紋はない。外骨格は硬く,頭胸甲にはとげが密生する。各腹節には背面に1本の横溝がある。胸脚はすべてじょうぶで,雌の第5脚だけが不完全なはさみになっており,これで腹部に抱いた卵の清掃をする。浅海の岩礁にすむが,季節による深浅移動がわずかにあるだけで,移動性は小さい。昼間は岩棚に潜んでいるが,夕方から各種の貝,ゴカイ,エビ・カニ類など底生性の小動物を求めて出歩く。…
…宮城県北部から九州,韓国,台湾に分布し,日本海にはごく少ない。イセエビが分布しない岩手県沿岸にアメリカンロブスターHomarus americanus(イラスト)を人為的に移殖する試みがなされている。ロブスターlobsterはウミザリガニと呼ばれるように,大きなはさみをもち,頭胸甲にとげがないのでイセエビとは一見して区別がつき,イセエビ科とは別のウミザリガニ科に属す。…
※「ロブスター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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