一樹の陰一河の流れも他生の縁(読み)イチジュノカゲイチガノナガレモタショウノエン

大辞林 第三版の解説

いちじゅのかげいちがのながれもたしょうのえん【一樹の陰一河の流れも他生の縁】

同じ木陰に宿ったり、同じ川の水を汲んだりするのも、前世からの因縁である。どんな小さな出会いでも深い因縁があってのことである。一樹の陰。袖振り合うも多生の縁。

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精選版 日本国語大辞典の解説

いちじゅ【一樹】 の 陰(かげ)一河(いちが)の流(なが)れも他生(たしょう)の縁(えん)

知らぬ者同士が、雨を避けて同じ木陰に身を寄せ合うのも、あるいは同じ川の水をくんで飲み合うのも、前世からの因縁によるものだということ。
海道記(1223頃)西帰「一樹の陰、宿縁浅からず」
※平家(13C前)七「一樹の陰に宿るも、先世の契(ちぎり)あさからず。同じ流をむすぶも、多生の縁猶(なほ)ふかし」
[語誌]仏教的な表現だが、漢訳仏典には用例がなく日本で作られたものか。「平家物語」(覚一本で四例)や謡曲に多く使われたため、中世近世の文学に広まったと考えられる。

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