万座毛(読み)マンザモウ

デジタル大辞泉 「万座毛」の意味・読み・例文・類語

まんざ‐もう【万座毛】

沖縄県、沖縄本島中央部東岸にある名護なご湾に突き出た岬。琉球りゅうきゅう石灰岩の段丘台地や海食がいが見られ、名護湾を一望できる景勝地。北の万座ビーチとともに沖縄海岸国定公園中心。名の由来は、18世紀初頭、この地を訪れた琉球尚敬しょうけいが「万人を座しめるに足る毛」と称えたことから。「毛」は沖縄ことばで「原っぱ」の意。

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日本歴史地名大系 「万座毛」の解説

万座毛
まんざもう

[現在地名]恩納村恩納

沖縄島西海岸の中央部にある石灰岩台地。恩納村の中心地より北西約一キロに位置する。海側は高さ約二〇メートルの海食崖が縁取り、崖下海食洞などの地形をみることができる。崖の上の台地はコウライシバなどに覆われている。沖縄海岸国定公園域内にあり、県指定名勝。一帯の植物は万座毛石灰岩植物群落として県指定天然記念物。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「万座毛」の意味・わかりやすい解説

万座毛
まんざもう

沖縄本島中部、恩納村(おんなそん)にある海岸景観地。東シナ海に面した岬部で、琉球(りゅうきゅう)石灰岩からなる台地に広場をなし、古来から若い男女が集まって歌や踊りに興じた(毛遊び(もうあしび))ところから、尚敬王(しょうけいおう)が1726年の巡行のおりに命名されたと伝承されている。沖縄海岸国定公園にあって沖縄本島北部観光のメッカとなり、近接して万座ビーチの海水浴場がある。

[目崎茂和]

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改訂新版 世界大百科事典 「万座毛」の意味・わかりやすい解説

万座毛 (まんざもう)

沖縄県沖縄島(本島)の西海岸,国頭(くにがみ)郡恩納(おんな)村にある岬。隆起サンゴ礁からなり,海崖は20m前後の断崖,海崖上は天然芝で覆われた平たん地である。尚敬王が〈万人を座すに足る毛(野原の意)〉とたたえたのが地名の由来という。サンゴ礁の海と合わせた景観が美しく,沖縄海岸国定公園に含まれる。万座毛石灰岩植物群落は県の天然記念物。近くには海水浴場万座ビーチがある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「万座毛」の意味・わかりやすい解説

万座毛
まんざもう

沖縄県沖縄島中部の西海岸恩納村にあって東シナ海に突出する岬。高さ 30mの切り立った隆起サンゴ礁の上に天然芝に覆われた台地が広がる。風光明媚な西海岸のなかでも,ひときわ周囲の景観に優れていることで知られる。琉球王朝の尚敬王(在位 1713~51)が万人を座らせるに足ると唱えたところから,この名がついたという。入江の広大な敷地に各種のレジャー施設やホテルを備えた万座ビーチがあり,観光客も多い。沖縄海岸国定公園に属する。

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事典・日本の観光資源 「万座毛」の解説

万座毛

(沖縄県国頭郡恩納村)
新おきなわ観光名所100選」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の万座毛の言及

【恩納[村]】より

…また,ブロイラーの畜産も盛ん。海岸は沖縄海岸国定公園に属し,多くの海水浴場や万座毛(まんざもう),真栄田岬などの景勝地がある。大型リゾートホテルも多く建設され,観光地化が進む。…

※「万座毛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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