コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

万葉考 マンヨウコウ

デジタル大辞泉の解説

まんようこう〔マンエフカウ〕【万葉考】

江戸後期の万葉集の注釈書。10冊。賀茂真淵(かものまぶち)著。明和5~天保6年(1768~1835)刊。総論で万葉集の時代区分・歌人などを論じ、巻1・2・11・12・13・14の6巻を万葉集の原形として、これに注釈を施したもの。他の14巻については、のちに真淵の草稿本をもとに狛諸成(こまもろなり)が完成。万葉集考

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

まんようこう【万葉考】

注釈書。賀茂真淵の著。1768年(明和5)成立。20巻。巻一から巻六までが,真淵の書いたものであり,巻七以下は真淵の説を基に狛諸成(こまもろなり)が編集したもの。真淵の執筆したのは,《万葉集》の巻一,巻二,巻十三,巻十一,巻十二,巻十四についてであり,真淵はその巻と巻序を《万葉集》の原型と考えている。総論の〈万葉集大考〉において,歌風の変遷,歌の調(しらべ),主要な歌人について論じているが,《万葉集》の文学享受を一新し,近代以後まで大きな影響を及ぼしている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

まんようこう【万葉考】

万葉集の注釈書。九冊。賀茂真淵著。1768~1835年刊。総論で万葉集の文学批評的研究を行い、自らが万葉集の原型と考える巻と巻序で、巻一・二・一三・一一・一二・一四の六巻に注釈を施したもの。新見・創見に富み、万葉集の研究史上最も重要な書であるが、いたずらに本文を改めた部分もある。残り一四巻は、のちに門人狛諸成こまもろなり1722~1802)が真淵の草稿本を基に完成。万葉集考。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

万葉考
まんようこう

江戸時代の『万葉集』注釈書。賀茂真淵(かもまぶち)の著。20巻。「五意(ごい)考」の一つ。真淵は通行本『万葉集』の巻1、巻2、巻13、巻11、巻12、巻14を順次に巻1から巻六にあて、この六巻を『万葉集』の原形としたが、巻1、巻2の注釈と別記をあわせた三巻は、真淵の生前、1769年(明和6)までに刊了した。巻三から巻六までの注釈と別記、『人麻呂(ひとまろ)集』を加えて、10巻10冊の『万葉考』が刊了をみたのは1835年(天保6)である。『万葉考』巻七以下は狛諸成(こまのもろなり)らが追補を加え、写本として伝わり、明治になって真淵全集に収められた。『万葉考』は批評意識に支えられ、独創性に富んだ注釈書として、万葉研究史上に画期的な意義をもつ。[井上 豊]
『『賀茂真淵全集1・2』(1977・続群書類従完成会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

万葉考の関連キーワード荒木田久老(あらきだひさおゆ)賀茂真淵(かもまぶち)賀茂真淵・賀茂真渕万葉集玉の小琴万葉集略解安都扉娘子荒木田久老種種の歌県居派

今日のキーワード

MERY

ファッション情報を中心とした女性向けデジタルメディア。運営元は株式会社MERY。2013年、株式会社ペロリによって創設された。同社が株式会社ディー・エヌ・エーの子会社となった14年以降も運営は継続され...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android