三井親和(読み)ミツイシンナ

デジタル大辞泉 「三井親和」の意味・読み・例文・類語

みつい‐しんな〔みつゐシンワ〕【三井親和】

[1700~1782]江戸中期の書家信濃または江戸の人という。細井広沢師事篆書てんしょをよくし、寺社の額などで人気を博した。また、弓馬にもすぐれた。→親和染

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三井親和」の意味・読み・例文・類語

みつい‐しんな【三井親和】

  1. 江戸中期の書家、武術家。字は孺卿、通称孫兵衛。号は龍湖。信濃の人。江戸深川に住んで、社寺の額や商店看板などの書を書き、人気を博した。その書は染色に用いられ、親和染として流行した。また、弓馬の術に秀で、一門をなした。元祿一三~天明二年(一七〇〇‐八二

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三井親和」の解説

三井親和 みつい-しんな

1700-1782 江戸時代中期の書家,武術家。
元禄(げんろく)13年生まれ。江戸深川にすむ。書を細井広沢にまなび,門下四天王のひとり。額,幟(のぼり)をかいて流行書家となり,篆書(てんしょ)は染め物にもちいられて「親和染め」とよばれた。武人で,弓馬の門人おおい。天明2年3月7日死去。83歳。信濃(しなの)(長野県)出身。字(あざな)は孺卿。通称は孫兵衛。号は竜湖。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「三井親和」の解説

三井親和

没年:天明2.3.7(1782.4.19)
生年:元禄13(1700)
江戸中期の書家,武術家。字は孺卿,号は竜湖,万玉亭など。通称は孫兵衛。書を僧東湖,のち細井広沢に学ぶ。その書は一世を風靡し,寺社の扁額商家の看板に至るまで,幅広い揮毫を手がけた。特に篆書は「親和染」と呼ばれる染物として世に広まった。また,弓馬射術などの武芸にも長じた。

(永由徳夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android