歌舞伎舞踊。(1)清元。本名題《花江戸絵劇場彩(はなのえどえかぶきのいろざし)》の下の巻。1824年(文政7)5月,3世坂東三津五郎,7世市川団十郎ほかにより江戸市村座で初演。2世桜田治助作詞,初世清元斎兵衛作曲,3世西川扇蔵らの振付。朝顔売,水売,芸者がそれぞれの酔態をみせる。(2)常磐津。本名題《若木花容彩四季(わかぎのはなすがたのさいしき)》の下の巻。1838年(天保9)正月,2世市川九蔵(のちの6世団蔵),12世市村羽左衛門ほかにより江戸市村座で初演。中村重助作詞,5世岸沢式佐作曲,4世西川扇蔵振付。3人の仕丁が工藤の館の奥庭で酒を酌み交わし,笑い上戸,怒り上戸,泣き上戸の踊りとなる。ほかに常磐津の演奏会用の曲で1833年同じく5世岸沢式佐作曲の曲(本名題《節句遊恋の手習》)がある。前者を《林間三人生酔》,後者を《両国三人生酔》として区別する。
執筆者:菊池 明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
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