デジタル大辞泉 「三圃式農業」の意味・読み・例文・類語 さんぽしき‐のうぎょう〔‐ノウゲフ〕【三×圃式農業】 農地を3分し、冬畑・夏畑・休耕地とし、年々順次交替させて行う作付け方式。地力の消耗を防ぐことを目的とする。中世ヨーロッパで一般的であった。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「三圃式農業」の意味・読み・例文・類語 さんぽしき‐のうぎょう‥ノウゲフ【三圃式農業】 〘 名詞 〙 ヨーロッパで、八世紀から一九世紀まで支配的であった開放耕地制度のもとでの農地耕作法の一形態。耕地を冬畑、夏畑、休閑地に三等分し、これを三年周期で循環させていく農法。資本主義的農業経営の発展とともに崩壊した。三圃制度。三圃農法。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三圃式農業」の意味・わかりやすい解説 三圃式農業さんぽしきのうぎょうthree-field system 中世ヨーロッパで広く行われた農業形態。畑作を主とするヨーロッパでは,連作による地力の消耗を防ぐために耕地を3つに区分し,1つを休閑とする輪作が行われた。耕地は夏作物 (大麦,からす麦,じゃがいも,豆類など) と冬作物 (小麦,ライ麦など) の作付けにあて,休閑地に家畜 (牛,馬,羊,豚など) を放牧,その糞尿により地力の回復をはかった。農耕と牧畜を結びつけた典型的なヨーロッパ農業の基礎となったが,人口が増加してくると休閑地の縮小や廃止の必要が生じ,やがて休閑地にクローバーや根菜類が作付けされる改良三圃式が生れ,休閑地を設けずに輪作を工夫する,より集約的な農業へと発展した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by