休閑(読み)キュウカン

世界大百科事典 第2版の解説

きゅうかん【休閑 fallow】

休閑は耕作を休んで放置しておくだけのことではなく,地力の維持・回復,雑草防除,保水という三つの機能を伴って行われている農業技術の一つである。休閑が歴史上重要な役割を果たした一例は,古代ローマ帝国などの乾燥地農業における保水のための休閑である。年降水量500mm以下あるいはそれ以上でも降雨が季節的に偏っていたり,風が強く蒸発量が多い等の場合は自然のままでの作物栽培は困難である。それらの場所では少ない雨を土壌中に保持して有効に利用するために,1年あるいはそれ以上の期間休閑とし,その間,犂(すき)でしばしば表土を浅く耕し,土壌中の毛管を切断して蒸発を抑制,保水し,翌夏にミレット類,マメ類を,あるいは冬にムギ類を栽培した。

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大辞林 第三版の解説

きゅうかん【休閑】

耕地の地味・地力ちりよくを回復させるため、一定期間作物の栽培をやめること。休耕。

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精選版 日本国語大辞典の解説

きゅう‐かん キウ‥【休閑】

〘名〙
① 仕事をしないひまな状態。
明衡往来(11C中か)上末「右某暁夕奔波不一日之休閑
② 農業で、一時作物の栽培を中止して耕作地を休ませること。地味を肥やすために行なう。休耕。

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