三沢勝衛(読み)みさわかつえ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三沢勝衛」の意味・わかりやすい解説

三沢勝衛
みさわかつえ

[生]1885. 長野
[没]1937. 長野
地理学者。長野県に生れ独学で 1915年検定試験に合格,師範学校中学校,高等女学校地理科の免許状を取得した。 20年諏訪中学校 (現在諏訪清陵高等学校) 教諭になり,ここにおいて独自の地理教育を行い,のちに学界の各方面で活躍した多くの人材を育てた。同時に地理学の方法論,地理教育論,風土論および信州の地理に関する多くの著書論文を発表したが,これらは当時ようやく成立したばかりの日本の近代地理学の最高の水準を示すものであった。その著作は『三沢勝衛著作集』 (3巻,1979) にまとめられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三沢勝衛」の解説

三沢勝衛 みさわ-かつえ

1885-1937 大正-昭和時代前期の教育者,地理学者。
明治18年1月25日生まれ。検定で教員資格をとり,大正9年長野県諏訪(すわ)中学(現諏訪清陵高)教諭。野外調査を中心とした独自の地理教育をおこなう。太陽黒点観測をつづけたほか,小気候の研究にも先鞭(せんべん)をつけた。著作集3巻と三沢記念文庫がのこされている。昭和12年8月18日死去。53歳。長野県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android