下郷運動(読み)かきょううんどう(英語表記)Xia-xiang yun-dong

  • かきょううんどう カキャウ‥
  • かきょううんどう〔カキヤウ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中国革命のなかで都市学生や知識人が農村に入って農民大衆に対して啓蒙を行い,あるいは農民大衆と結びついて大衆的な文化をつくりだそうとした運動。この運動の萌芽は,1919年の五・四運動の際にみられた。 35年の一二・九運動では,各地の学生が中国共産党の影響のもとに南下拡大宣伝団を組織して農村に入り,抗日救国を農民に訴えた。その後,抗日戦争中にも,多くの知識人や学生が奥地の農村に入り,下郷運動を展開した。中華人民共和国成立後は,上山下郷や 58年以後の整風運動一環としての幹部の「下放」に引継がれていった。

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デジタル大辞泉の解説

中国で、五・四運動後の1936年、抗日宣伝のために都市の知識人や学生が農村・地方に入っていった啓蒙運動。
中国で、1957年以降、右傾化した政府・党の幹部や知識人を地方に送ったこと。下放。
中国で、1968年以降、毛沢東提唱によって、都市の青年を地方での労働につかせたこと。上山下郷運動。

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大辞林 第三版の解説

中国で、1936年、北京の大学生が農村に抗日宣伝隊を派遣した活動。
中国で、1957年以来、上級幹部を農村に送って下部の活動・労働に従事させ、農村部の発展を促進すると共に、官僚主義的・主観主義的欠点を克服させる運動。幹部下放。下郷上山。下放運動。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (「郷」は農村の意) 中国で都市の学生、知識人、機関幹部が農村に行き、肉体労働を経験して大衆と接触する運動。一九一九年の五四運動のころすでに唱えられ、抗日戦中に本格化し、中華人民共和国成立後は官僚主義克服と称して、しばしば行なわれた。

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世界大百科事典内の下郷運動の言及

【下放運動】より

…政府・中国共産党の幹部,学生が一定期間,農村や工場に入り,労働者,農民と共に働き,その体験を通じて労働者,農民に奉仕する精神を養い,精神労働と肉体労働の差異を縮小しようとしておこなわれた。知識人が1919年の五・四運動の中で大衆の政治的啓蒙をはかるためにおこなった下郷運動にその前身をみることができるが,中華人民共和国成立後ふたたび実施されるようになったのは,整風運動以降の58年である。【市川 博】。…

※「下郷運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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