コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

世代会計 セダイカイケイ

2件 の用語解説(世代会計の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

せだい‐かいけい〔‐クワイケイ〕【世代会計】

個人が一生の間に国に支払う額と国から受け取る額を、世代別に推計すること。国民負担の世代間格差を示す指標として用いられる。税金・社会保険料などの負担額と、年金医療保険・補助金の給付などの受益額の差額を世代別に算出し、現在の価値に換算して比較する。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

世代会計
せだいかいけい
generational accounting

生まれてから死ぬまでに支払う税金や社会保険料などの国民負担が、世代間でどの程度違うのかという視点から財政のあり方を評価する仕組み。税制や社会保障制度などの公共政策が変わらないものとして、ある基準年を設け、世代別の「受益」と「負担」を推計する。税金、年金保険料、雇用保険料など政府に支払う「総負担額」から、社会保障などで政府から受け取る「総受益額」を差し引いた「純負担額」を算出。一生涯で得る所得で純負担額を割った「生涯純負担率」で世代間格差をみる場合が多い。
 1990年代初めに、カリフォルニア大学バークリー校教授のアラン・アゥアバックAlan J. Auerbach(1951― )と、ボストン大学教授のローレンス・コトリコフLaurence J. Kotlikoff(1951― )らが発表した概念である。両教授を中心とした研究グループにより、1999年に主要国の世代会計(1995年基準)が発表され、日本の将来世代の負担が現在世代の負担の4.38倍に達することが判明した。これはイタリア(3.24倍)、アメリカ(2.59倍)、ドイツ(2.56倍)、フランス(1.96倍)などを上回っており、他の諸国と比べ日本は将来世代に多大な負担を強いていることになる。
 内閣府は2005年度(平成17)時点で、生涯を通じた純負担額は60歳で約2460万円、0歳児は約3510万円、2006年度以降に生まれる将来世代は約1億0800万円(割引現在価値にして1億0500万円)に達すると試算している。この世代間格差の主因は日本の急速な高齢化であり、バブル経済崩壊後の景気対策による財政赤字の増大がこれに拍車をかけている。ただ世代会計の計算において、総受益額に公共サービスをどこまで含めるかなど、前提条件によって大きく数値が異なるのも事実である。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世代会計の関連キーワード債権国ライフサイクル仮説先払い支払う定期払い入漁料期限付手形引揚超過消費税納税の仕組み仕入税額控除

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

世代会計の関連情報