中城ふみ子
なかじょうふみこ
(1922―1954)
歌人。北海道帯広市の出身。東京家政学園卒業。本名野江富美子。乳癌(にゅうがん)のため1954年(昭和29)札幌医大に入院。入院中『短歌研究』の第1回五十首詠に応募し、『乳房喪失』が入選。奔放な生への情熱と、非情な自己客観が騒然たる反響をよび、のち渡辺淳一によって小説化された。入選4か月後、31歳で永眠。帯広に歌碑がある。
[菱川善夫]
音たかく夜空に花火うち開きわれは隈(くま)なく奪はれてゐる
『『現代歌人文庫4 中城ふみ子歌集』(1981・国文社)』▽『菱川善夫著『鑑賞中城ふみ子の秀歌』(1977・短歌新聞社)』
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中城ふみ子 なかじょう-ふみこ
1922-1954 昭和時代後期の歌人。
大正11年11月25日生まれ。東京家政学院在学中に池田亀鑑(きかん)に師事する。乳癌(にゅうがん)の再手術で入院中の昭和29年4月「短歌研究」第1回50首詠に応募していた「乳房喪失」が1位に入選。歌集になった直後の8月3日死去。31歳。翌年歌集「花の原型」が刊行された。北海道出身。本名は野江富美子。
【格言など】失ひしわれの乳房に似し丘あり冬は枯れたる花が飾らむ(「乳房喪失」)
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例