中山川(読み)ナカヤマガワ

デジタル大辞泉 「中山川」の意味・読み・例文・類語

なかやま‐がわ〔‐がは〕【中山川】

愛媛県中西部を流れる川。ひじ水系の一。伊予市中山町の階上はじかみ山(標高899メートル)に源を発して南流し、喜多内子うちこ町で肱川支流小田川と合流する。長さ25キロ。流域はタバコ栽培地。ほか柑橘かんきつ類・クリ中山栗)の生産がある。

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日本歴史地名大系 「中山川」の解説

中山川
なかやまがわ

周桑郡第一の大川温泉おんせん川内かわうち町の海上かいしように発して北流する滑川が周桑郡との郡境付近で中山川となり、周桑郡の南西端から東北に貫流、西条市氷見ひみひうち灘に流入する。支流に鞍瀬くらせ川・関屋せきや川などがある。全長は、当郡に流入する落出橋辺りから河口まで二九・六六キロ。

明治初年の「伊予国周布郡地誌」に

<資料は省略されています>

と明治初期の状況を記す。川長は七里二五町ともいわれる。その源流については「海上川幅七間深サ六寸(中略)村ノ南方飛地字海上山字木地屋床ニ発源シ北方山字鎌ノ窪ニ至テ滑川村ニ入リ滑川ト称シ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中山川」の意味・わかりやすい解説

中山川
なかやまがわ

愛媛県中西部を流れる肱(ひじ)川水系の川。伊予市中山町の階上(はしかみ)山(899メートル)に発して南流し、喜多(きた)郡内子(うちこ)町市街地で小田川(肱川支流)と合流する。延長24.7キロメートル。中央構造線以南の山地は南に傾く大規模な傾動地塊で、この地域の河系は梨棚(なしだな)式に発達し、北から南への複雑な必縦谷(ひつじゅうこく)をなす。中山川も壮年期の河谷で、谷底平野が狭い。しかし三波川(さんばがわ)変成岩の風化土壌は肥沃(ひよく)で、タバコ、柑橘(かんきつ)類、クリの栽培が盛んである。

[深石一夫]

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世界大百科事典(旧版)内の中山川の言及

【丹原[町]】より

…人口1万3978(1995)。北東に流れて燧(ひうち)灘に注ぐ中山川の上・中流域に位置し,町域北東部には低地が,北西部から南部には山地が広がる。中心集落の丹原は,中山川上流域の林産物集散地として松山藩が江戸前期に設置した在郷町で,一時期藩の代官所もあった。…

※「中山川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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